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夏のレプリカ/女王の百年密室/森博嗣 2002年02月03日(日) 昨日読みかけだった「夏のレプリカ」、今朝読み終わった。そして、午後からは、さらに前から読みかけだった「女王の百年密室」を読んだ。「夏のレプリカ」の方、なかなかドラマティックでおもしろかった。いつもパズルを解いてるような感じだったけど、これはなかなか人間ドラマですね(笑) 犀川先生と萌絵はあんまり出てこなくて、萌絵の友だちの杜萌の物語。 解決を知ってから読み返すと、うーむ、とうなる(笑) なんというか、この人の話は、小説ならではの文章のレトリックを使った話が多いから、映像化はできないですよね。 ここヒントなんだろうなって思うようなセリフとか場面がけっこうあるのね。(それがフェイクだったりもする) でも私は、なぞなぞの本を読んでいるわけではないから、謎解きしようと思って読んだことはない。だから、ここがどういう風に活きてくるのかなあなんて思いながら読んでる。普通、推理小説ってそういう伏線はさり気なく気付かれないように張るものだと思うんだけど、すごくこれみよがしにヒントを出すよね(笑) 「女王の百年密室」の方は、一応殺人事件が起きて謎を解こうとしてるんだけど、ミステリというよりはSF。 近未来。砂漠にある、女王が統治する、小さな国。その国には、死も、罪も罰もなかった。 最後に謎がするりと解ける心地よさっていうのがあまり感じられなかったんで、読後感は期待していたほどではなかった。でも、世界観はすごく気に入った。綺麗な話。 この作家は、この話に限らずとても哲学的なことを書くから。漫画で読んだらもっとわかりやすいかもね。 |
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