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『儒教と負け犬』酒井順子 2010年12月12日(日) 2009年刊行ということで、時代のギャップをほとんど感じずに読むことができました。やっぱりこういう問題は時代の流れが早いですからね〜。日本・韓国・中国というアジア三国での晩婚化・少子化が顕著であることから、これは儒教の影響ではないかと考えた著者が、各国の「負け犬」たちに話を聞いてみました、というもの。 家というものを重要視し、家のために女性が犠牲になることを強いてきた儒教の教えが無意識に刷り込まれている三国。しかし、西洋的な考えも入ってきていて、男女平等であると育てられてきてもいる。そこらへんの矛盾する二つの思いが、女性から結婚を遠ざけているのではないかという分析です。 なるほど。 酒井さん自身が、男性にリードされたい気持ちはある、とおっしゃっているのが意外でした。 そうか、そういう気持ちがあるのかー…。 私は、「君は一人で生きていけるだろうと言われてふられて悔しかった。そんなに強くないのに」という話を聞くと、「君は一人で生きていけないだろう」とか言われる方が、バカにされてる感じがするけどなあ、といつも思っているほどなので。 でも、「男性は自分より下の女性を望む」んですよね。 どんどん若者の考え方も変わってきていると思うけれど、どうなんでしょうね。 最近は専業主婦になりたい女性が増えているそうだけど。仕事しててもバカらしくなることが多くて、そう思うのもわからないではない。私は無理だけど。 ひとつ、少子化についてこの視点が足りないのでは、と思ったのが、婚外子を認めることについての是非。 日本では子どもを産むためには結婚しなくては、という意識がすごく強い。でも、必ずしも結婚しなければいけないという意識のない国(そういう法整備進んでいる国)は、出産率が高いとのこと。 婚外子を認めるとか、夫婦別姓とかの話しになると、そんなことを言い出すと家族が崩壊して日本がダメになるとか言い出す連中がいますけど、それもまた、儒教の影響なのでしょうが。 |
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