気まぐれ日記
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風呂からあがったら、モンブラン食います。
「わーい、久しぶりのベッド」 野宿続きで疲れた一行は、宿に着いたその日どこにも行かず部屋で休むことにした。とくにカルミアは連日の寝不足のため、部屋に着くなり眠ってしまっている。 「おっふろーおっふろー」 その宿に狭いながらも浴場があると言うのでルイは勇んでそこに向かった。やはり、連日の野宿が彼女をそうさせた。 タオルに石鹸、シャンプーと風呂の準備は万端である。が、 『男湯』 と、入り口に札が下がっていた。そと隣に時間が書いてあって、女湯になるのは、夜八時からとなっていた。 「じゃあ、今入れないってことお……」 ルイはすごすごとその場を離れた。部屋に戻るとカルミアはまだ寝ている。仕方がなく、彼女も少し昼寝をすることにした。あまり性分ではないが、疲れてもいたので自然と眠れた。 そのころ、隣の部屋でアニムとバルクはこれからの話をしていた。 「バルク、ビアソーイダに行った後はどうする?」 「そうだなあ。なんだよいきなり」 そんなこと、今まで考えたことない。まだ、目的地についていないのに次のことを聞かれて、彼は答えられなかった。 「いや、いいんだ。ただのう。ルイを連れて今回はどこまでいけるのだろうかって思ったのだ」 「はあ?」 「小生の懸念だが、ルイが逃げてきたのであれば、遅くとも追っ手が来る。悪魔族だ。魔族よりはなんとかなる相手だが、相手はルイを連れ戻すために来るのであって、小生らの敵ではない。傷つける敵ではないのだ。そのときは、ルイを助けてやりたいがのう」 「バカか、そんときはそんときだろ」 「……馬鹿はお主だ。もういい、小生風呂に入ってくる」 「のぼせんなよ」 バルクの言葉を無視し、アニムはさっさと部屋を出た。
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