気まぐれ日記
DiaryINDEXpastwill


2003年10月18日(土) 転生士も見つかって

 なんだかげんまの人たちも見つかり、キャラバンハートはかきょうに入ってます。それ以上がすすめられません。(笑)

 「そのわりに、のんきですね」
 カルミアが冷静を装って言った。ちょっと怒りたかったが、それには理由があると思い、露わにはしない。
 「いやあ、妹は強いからな。でも、きっと不慣れな人間の街で路頭に迷っているじゃないかと思って……」
 レトは言葉を濁した。言いにくいことをバルクが続ける。
 「その妹を見つけて欲しいのか?」
 「そう、実はおれも迷っていて……」
 路頭に迷い、路銀を失い、この街についたと言った。
 四人が同時にため息をついた。だけど見捨てるのもかわいそうに思った。
 「しゃーねーな」
 「そうだのう。一肌脱ごう」
 「アニムが、そういうならあたしもお手伝いしなきゃね」
 「人助けもとい、獣人助けですが、それも私の仕事ですから」
 「皆、ありがとう!」
 レトは両手を挙げて喜んだ。
 「ところでよ、その妹はどこにいるのか目処はついているのか?」
 と、バルク。レトは首を振った。
 「さあ、でも大きな街に連れて行くって言ったなあ。それで、そこで売るとかって。オークショーって言ってたかな……」
 「オークションだな。で、その人間どもの名前を知っていたら教えて欲しい」
 アニムが聞いた。
 「うーん、たしか、ザックルバン様が喜ぶとかって言っていたな」
 「ザックルバン? 聞いたことねえな」
 「ザックルバン? ザック・ルハン? ザック=ルハーンだな」
 「やっぱり聞いたことねえな」
 しかし、アニムはにやりと笑った。
 「奴は最近のし上がってきた宝石商だ。なるほどのう、やはり裏家業もやっていたのか。よし、目的地は変わらずビアソーイダでよい」
 「と、いうことは、そこがそのザック=ルハーンの」
 「本拠地なのね」
 「そうだ、獣人という商品を大々的に売ろうとなれば、そこだ」
 「妹は、そのビアヌードルとかという国にいるのか。どうやって行くんだ?」
 「ビアソーイダだ。船に乗っていくんだ」
 「ええー! やめてくれ、おれは船なんか嫌いだ! つーか、海なんか怖い、嫌だ、泳げないし、水苦手だし」
 「じゃあ、お主は帰れ」
 「ううっ」
 「妹がどうなってもいいの?」
 「船賃くらい出してやる。アニムが」
 「バルクは黙っておれ」
 「わかったよ、いけばいいんだろ、行けば」
 レトはなかばやけくそで、四人に同行した。
 


草うららか |MAIL

My追加