気まぐれ日記
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なんだかげんまの人たちも見つかり、キャラバンハートはかきょうに入ってます。それ以上がすすめられません。(笑)
「そのわりに、のんきですね」 カルミアが冷静を装って言った。ちょっと怒りたかったが、それには理由があると思い、露わにはしない。 「いやあ、妹は強いからな。でも、きっと不慣れな人間の街で路頭に迷っているじゃないかと思って……」 レトは言葉を濁した。言いにくいことをバルクが続ける。 「その妹を見つけて欲しいのか?」 「そう、実はおれも迷っていて……」 路頭に迷い、路銀を失い、この街についたと言った。 四人が同時にため息をついた。だけど見捨てるのもかわいそうに思った。 「しゃーねーな」 「そうだのう。一肌脱ごう」 「アニムが、そういうならあたしもお手伝いしなきゃね」 「人助けもとい、獣人助けですが、それも私の仕事ですから」 「皆、ありがとう!」 レトは両手を挙げて喜んだ。 「ところでよ、その妹はどこにいるのか目処はついているのか?」 と、バルク。レトは首を振った。 「さあ、でも大きな街に連れて行くって言ったなあ。それで、そこで売るとかって。オークショーって言ってたかな……」 「オークションだな。で、その人間どもの名前を知っていたら教えて欲しい」 アニムが聞いた。 「うーん、たしか、ザックルバン様が喜ぶとかって言っていたな」 「ザックルバン? 聞いたことねえな」 「ザックルバン? ザック・ルハン? ザック=ルハーンだな」 「やっぱり聞いたことねえな」 しかし、アニムはにやりと笑った。 「奴は最近のし上がってきた宝石商だ。なるほどのう、やはり裏家業もやっていたのか。よし、目的地は変わらずビアソーイダでよい」 「と、いうことは、そこがそのザック=ルハーンの」 「本拠地なのね」 「そうだ、獣人という商品を大々的に売ろうとなれば、そこだ」 「妹は、そのビアヌードルとかという国にいるのか。どうやって行くんだ?」 「ビアソーイダだ。船に乗っていくんだ」 「ええー! やめてくれ、おれは船なんか嫌いだ! つーか、海なんか怖い、嫌だ、泳げないし、水苦手だし」 「じゃあ、お主は帰れ」 「ううっ」 「妹がどうなってもいいの?」 「船賃くらい出してやる。アニムが」 「バルクは黙っておれ」 「わかったよ、いけばいいんだろ、行けば」 レトはなかばやけくそで、四人に同行した。
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