気まぐれ日記
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久々に新井理恵さんの漫画読みました。懐かしいなと思うのと相変わらずだなと思うのと。それはおいといて、何故、ハイジの最終巻(ビデオ)がない? 誰か延滞しているのか?
「さてと……」 中に入ろうとしたバルクは立ち止まった。 「どうした? バルク?」 「いんや、あながちルイの言うことももっともだと思ってな」 「ほう、では」 「ああ、正真正銘の……」 バルクは拳骨作って茂みに振り下ろした。 ごつっ! 「いでっ」 一人の男が出てきた。 「あああ!」 「アニム、これは間違いなく」 「覗きだのう」 無事、覗き男を役所に突き出して、アニムとバルクは宿屋に戻った。 「あ、お帰り」 ルイが笑顔で迎える。あの後風呂に入りなおして、機嫌がよい。 「ご苦労様。おばさんがね、ホットワインご馳走してくれるんだって」 何か視線が感じると前々から言われていたが覗きを見つけることができなかった。 「ありがとね。助かったよ。今までどうしても見つけることができなくてね」 宿屋のおかみがお盆にカップをのせてきた。 「おーこりゃいいな」 「ありがたく頂戴する」 カルミアが一階に降りてきた。 「あら、お帰りなさい」 「カルミアも一杯どうだ?」 「ありがとう、おかみさん、すいませんが」 「はいはい。ちょっと待っててね。お嬢ちゃんは?」 強いワインの香りと蜂蜜の甘み、そして熱い。四人は体を温めてから眠ることにした。 「……困ったわね」 カルミアがベッドに入ったとたん言った。 「どうしたの?」 「昼間寝すぎちゃったの」 「……おやすみ」 「おやすみなさい」 ルイはそのままぱたんと寝てしまった。悪魔とはいえ、疲れているのだろう。カルミアはできるだけ努力して眠ることにした。 翌朝、港に着いた四人は、昨日の獣人に出会った。 「やあ」 「お主は」 「うさぎさんね」 「うさぎさんとはなんだ。おれはロップイアー種だ」 「何でお前さんがここにいるんだ? 船にでも乗るつもりか?」 「いいや、違うけど。しかしあんんたたちに手を貸してもらいたくて」 「手を貸して欲しいですって?」 ウサギ型獣人はレトと名乗った。獣人には姓がない。同じく人間以外の者は、姓がないという。アニムは姓をマスディスと名乗っているが、それは彼を育てた人間のものである。人間でも三つ以上の性を持つのは王族くらいで、地方によればその姓も一般と同じく二つのところもある。 「実は、妹が人間に捕まっちゃったんです」 レトはさほど困ってなさそうに言った。逆に、四人は 『ええーっ!!』 と、驚いた。
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