| 2001年11月28日(水) |
『冷静と情熱のあいだ Blu』 |
本日の一作: ・『冷静と情熱のあいだ Blu』(辻仁成/角川文庫)
映画も観たのでそろそろいいかと思い、買っておいた文庫を手に取る。 最初に読んだ時は江國版から読んだので、今度は辻版から読むことにした。
この街はいつだって光が降り注いでいる。
かつて読んでいるはずの書き出しでゾクッとくる。 小説なのに、目の前に映像が立ち上がってくる。 映画を観たからではない、これは文章の持つ力だ。
それにしても男性が描く男性視点からの本格的恋愛小説、 辻氏だからこうなるのか、男性作家全般の特徴なのか・・・ とにかくロマンチック、「冷静」or「情熱」なら100%後者だろう。 何故なら、彼の行動全てが或る意味常に感情的だから。 10年前の約束だけがどんどん、どんどん心を侵食していって、 周囲のあらゆる人間からどんどん、どんどん孤立し始め、 約束が果たされた後の未来を思い描けないままに、約束の日を迎える。 けれど、物語の終わり方は非常に前向き、明るい、なんとなく希望がある。 そう感じるのも、主人公・順正が「情熱」を選んだからのような気がする。
本日の一曲: ・「ALL STANDARD IS YOU」 by.GLAY『ONE LOVE』
アルバムの最初と最後を飾る、今作品の中でも特にメッセージ性が高いナンバー。 他作品とざっと比較してみても明らかに言葉数が少ないうえに、 中心になるサビは少しずつ言葉を変えて連ねてあるのがとても印象的。 言葉はやはり不思議だ、使い方一つで平凡な言葉も魔法に変わる。 しかも、やっぱりテル氏、いい声だねぇ・・・。
あぁ、なんとなく今日読んでた小説にぴったりな曲のような気がしてきた。 順正にここまでの包容力があるとは思えないけれど、 守ってあげたいと気張っていながら、包み込んで欲しいと願っているところが。
♪―あなたの幸せ願わない日はない―
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