当世高校教師気質
一生勉強 一生青春

2001年12月18日(火) 「笑の大学」

今年最後の集中講義が始まった。題して、「日本近代演劇史」
現在の日本文学といえば小説偏重主義であったりするのであるが、
もう一つの流れとして演劇というものが欠かせない。
芥川龍之介/武者小路実篤/志賀直哉/菊池寛・・・
私達が現在文学史の上で重きを置く作家達は皆戯曲も書いていたことが、
当時は今ほど文学と演劇が切り離されていない時代であったことを物語っている。
それにしても・・・

坪内逍遥/島村抱月/イプサム/メーテルリンク/川上音二郎/岸田國士/小山内薫/自由劇場/筑地小劇場/新派/新劇/軽演劇/エノケン/ロッパ・・・

聞いたことはあるが、その正体をはっきりとは知らない単語達。
好きな人は好きらしい演劇は、実は私にとっては未知の領域に等しい。
頑張ろうっと。

本日の一本:
・「笑の大学」(三谷幸喜 作&山田和也 演出)

教材として、三谷幸喜氏の「笑の大学」を観賞する。
舞台は戦時中、演劇を上演するには警察の検閲が必要であった時代。
実在したロッパ率いる「笑の王国」をもじったようなアオカン率いる「笑の大学」
という喜劇劇団の演出家が新作の検閲に警察を訪問する場面が描かれる。
・検閲官⇒向坂睦男(西村雅彦)
・座付作家⇒椿一(近藤芳正)
もう気持ち良いほどに一つ一つ丁寧にツボを押えた笑いが目白押しのこの作品は、
三谷氏の作品の中でも傑作中の傑作である(そうである/教授談)
それもそのはず、この作品はただの面白い作品ではないからである。
人間の自然な感情の一つである「笑」ということでさえ自由に行えなかった時代、
作家達はどのようにして作品を書き続け、世に送り出していったのか。
一市民が国家に抵抗するということはどういうことなのか。
何故、生きていくうえで笑いが必要とされるのか・・・
ただ観ているだけでは分かりづらい本当に細かい部分にも、
三谷氏が当時の演劇情況を非常に正確に再現しようとしていることが分かるのである。
いやはや、恐れ入った・・・と言うべき作品であること間違いない。


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葉明 [MAIL] [当世高校教師気質��]

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