世を忍ぶ仮の日記
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2002年02月22日(金) コルクのなる木

夕方、誰かしらないけれどもインターホンを鳴らしてくれて、その音でかろうじて目が覚めました。
今日はゼミの打ち上げの日。
だというのに夕方まで眠っておりました。
慌てて準備をして、待ち合わせの渋谷駅まで。
3分くらい遅れて行ったら、半分くらいが集まっており、残りの人がなかなか来ません。
なんだか、良いわ、音楽学。こういうノリ、大好き。
電話をしてみると「あれ?今日だったっけ?ごめんこれから行く」という社会人まで、よりどりみどりです。
てゆか本当に社会人としてやっていけてるんでしょうか。滑舌の良さだけは営業マンなんですが。
そんな感じなので、適当に集まったところで適当にお店へ移動することに。
コートを脱いだら、先生に「今日のファッションはアイスダンス?」と言われました。
「バーゲンで70%オフだったんですよー!」と言ったんですが「そういう問題じゃなくてね」と言われました。うーん、たしかに。気が付いたら上下ラメラメしてたんだよ。寝ぼけてたんだもーん(これまたそういう問題じゃない)。
ひたすら食べました。
私の隣がゼミのゲストの人で、先生の同級生。
イスラム文化圏のフィールドワークを長年やってらして、そこで結婚(日本人とですが)もなさったという凄いお人。
微妙に緊張しつつ、ご飯食べてました。
先生が陽気に(ノンアルコール)席替えをしていなくなったところで、おっとりと先生顔をしたその人が「Y先生のことだったらなんでも聞いて〜〜〜」と嬉しそうにおっしゃったので、先生の旦那様についてきいてみたりとか、普段は無い楽しさがありました。
このイスラムフィールドワークの人、凄い人で、のほほんおっとりとした顔のまま、予言者のようなことをぽや〜んと言っていました。
「なんだかねー、テロの起こる3週間前からイスラマバードに行っていたんだけど、イギリスの世界標準の危険レベル勝手に上がっちゃって、帰らされたんだけど、その頃はぜーんぜん平和で、なーんにも無かったの。むしろ、これからの方が危険ね。イラクに戦争なんてふっかけちゃったらもう終わり。でも行くかも。うふふ」
嗚呼、なんてステキな方なのでしょう。
予約の時間を超してしまって、追い出されることになったので、意味不明に渋谷の街を歩き回りました。
同級生が、研究を兼ねて、学校の先生になったりするので、その会話などをしたりしつつ。
フレッシュネスバーガーがギリギリ席が空いていたので、そこでチャイとか頼んで(私は飲み過ぎ食べ過ぎだったので何も頼まずに座ってました)クローブとはどういうものか、とかチャイとは何語だとか微妙にマニな話をしつつ、そしたらイスラムフィールドワークの人が突然「クローブはね」と鞄を漁りだすので、全員
「こ、この人鞄の中に香辛料しこんでいるのか!?」と一瞬沈黙したんですが、単に絵を描こうとしただけでした。クローブは、只のキノコになってました。
その後「仁丹って?」というと「仁丹はね」とまたまた絵を描こうとしていたのですが、仁丹の絵、只の箱でした。しかもそこでやめておけばいいのに、「仁丹」と漢字で書こうとして何故か「丹下」と堂々と書いていて、先生から「この人、日本の生活が短いから日本語がダメなの」というフォローを受けて、でも全然懲りずに「丹下っていう人いない?」とか言ってました。
なんか、いいぞ、この人。
最後に「この人ったらコルクのなる木があると真剣に思っていたのよっ」と先生から暴露されてました。
コルクのなる木?
全員がハテナマークで頭が一杯になっているのに、その人は飄々とコルクのなる木の想像図を絵に描いてくれました。
リンゴがなるように、ワインのボトルに詰めてあるコルクがたわわになっている木の絵でした。
いや、なんていうか、新鮮な驚きです。
面白い飲み会で御座いました。
でもそのイスラムフィールドワークの人のレポートもいただいたのですが、素晴らしいレポートで御座いました。
天才って何かが欠けるんだろうか。
何かって何?


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