日記
日記です。なんかあれば書こうと思いますです…。

イメージ

2006年11月26日(日) ダメージコントロール


第二次大戦中に日本海軍がなぜ負けたのか。それはダメージコントロールにあったという。日本軍は敵を倒すための砲術の研究は世界トップクラスだったが,逆に敵から敵を受けた際の対処法,いわゆるダメージコントロールの研究はまったくやっていなかった。

アメリカはその点,第二次大戦中からその研究を盛んにやっていた。アメリカの船というのは,船内で火災がおきたときに燃えている飛行機などをすぐさま海の上に捨てられるように設計図がかかれていた。船底の倉庫にもドアがあって,ブルドーザも一緒につんであってそれらを使ってすぐに捨てる。

日本の場合は船内で火災がおこっても,船底の飛行機を船外にもってくためにはエレベータを使ってまず上にあげないといけないという設計で,つまりダメージをくらって火災がおきたらもうおしまいだった。燃えている戦闘機をエレベータ使って海に捨てることなんてできない。

このダメージコントロールがあればなにかがおこっても生存率は高まるといえる。

近年では企業経営内でもダメージコントロールの考え方は受け継がれていて,企業が被害や悪巧みがばれたときにどう対処すればいいかというのをマニュアル化している企業も多い。大企業になると,大体そういうのはもっているという。

このダメージコントロールという考え方は意外と大学や高専内でもあまり教えられていない。(失敗に備えて準備するのも大事だが)いざ失敗したというときにどうするかという考え方は現実的かつ実用的だし,失敗した後の考え方みたいなものはあまり提案されていないためオリジナリティもでるし色々な意見もでると思う。特に環境にも応用できるし,健康にも応用できるし,機械やプログラムにも応用できる。なにより失敗しかない日常生活へ応用できる。

どのようなダメージがあるのかと,それに対応する簡単かつ効果の高いコントロールを考えられると,確実に生きられると思う。

なお注意しなくてはいけないのは,ダメージコントロールというのは失敗への予防策ではない。思想的にはそれに近いんだが,地味に違う。たとえば船でいったら火災がおきないように船を強化するとかそういう思想ではなく,実際に火災が起きたときにどうするのかという考え方で,火災をどう自動的に消化して何事もなかったかのようにするのかという考え方。つまりダメージがおきたときにどうするのかという考え方。だから実用的なわけね。

考えなくてはいけないのは,どのようなダメージがあるのか。それを正しく検知するにはどうすればいいのか。それを自動的に回復するにはどうすればいいのか。この3点がわかればいいと思う。

ではでは。

 前の日の日記を読む 次の日の日記を読む 目次へ Webページへ