Mother (介護日記)
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2002年06月24日(月) これでも温厚なつもり

今日からデイサービスが開始されるはずだった。

しかし、やはりあのケアマネージャーはダメだった。

お迎えに来る約束の時間は、先日書いた通り8:50である。
動作の遅い母の支度をさせるのは、それなりにたいへんなことだった。

それでも、10分前には、母自らお化粧を始めていた。
ちょっとびっくりしたが、それはとても良いことだと思った。

私が外にゴミを捨てに行くと、ちょうど2件お隣のうちに、
町内の施設Nのお迎えのワゴン車が来ていた。
こちらのお宅とは普段の交流はほとんどないが、
娘さんは私よりもかなり年下だが、私が美容室に勤めていた時の先輩にあたる。
お父さんの脚が悪いとかで、越してきた当初からデイサービスを利用していた。

母をトイレに行かせ、手荷物の再確認をして、
初めてうちに来るケアマネージャーのご主人(運転手)のために、
玄関のドアまで開けて、準備万端整えて待っていた。

私は車の音がするたびに『来たかな?』と反応していた。
母が部屋から玄関へ移動して靴を履いて外に出るまでには時間がかかるから
少しでもお待たせしないように、と気にしていた。

それなのに、9時を過ぎ、また10分が過ぎ、さらに10分・・・と過ぎても
一向に来る気配がない。

だんだんイライラしてきた。

突発的な理由で遅れるのであれば、連絡を入れるべきであろう。
しかも、施設からうちまでは約20分である。
うちが一番遠いので、最初に迎えに来ると言っていた。
だとすれば、30分遅れた時点で、まだ施設にいてもおかしくはない。
なぜ遅れているのか、なぜ電話を入れないのか?

約束の時間を50分過ぎた時、私は市役所の高齢者福祉課に電話を入れた。
電話に出たのは、先のYさんではなく、
うちの今回の事情をまったくわかっていない女性職員だったが、
それでもいい、取り敢えず報告だけしておこうと思った。

「本日からデイサービスが利用できるということで、待っているのですが
 約束の時間を過ぎてもまったく何の連絡もありません。
 ケアマネージャーの○○さんとの契約は解除したいと思います。」

わずかに2,3分後、電話がなったので、私は福祉課のYさんかと思ったが
電話の主はケアマネージャーだった。

「あぁ、大変遅くなってしまいまして。もう1時間ですよね? 
 あの、運転手が(どうのこうの)で・・・
 今、向かってるところですから・・・」 

私はそこであちらの言葉を遮るように言った。
「もういいです!」

私はあちらが何か言おうとしているみたいだったが、
一方的に強い口調ではあったが、それでも冷静に話した。
正確には覚えていないが、ほぼ、以下のようなことを言った。

「人からお金をもらって、企業として、仕事としてやっているのでしたら、
 お仕事に対する姿勢と言うものを、もう一度見直された方がよろしいと思います。」



* * * * *



ケアマネージャーからあわてて連絡が来たのを突っぱねて切った後、
私は、すぐに町内の施設Nに併設する介護支援センターに電話を掛けた。

圧迫骨折当初、まったく動くことができない母を前にして途方に暮れていた時に
すぐに飛んできてくれたのが、ここの担当者(Hさん、のちに引継ぎでAさん)であった。

私は、もし空きがあったら介護支援センター併設の施設Nにお願いしたいと申し出た。

Aさんは、当時Nに空きがなかったため、今のケアマネージャーを紹介してくれたのだが
今回うちがトラブったことで、責任を感じていたようだった。

しかしそれについては、右も左もわからない私が一任をした上でのことなので
私はまったくそんなことは思っていない。

ただ、今のケアマネージャーが怠慢なので、市役所のアドバイスもあって、
「空きがあれば替えて欲しい」という意味で言った。

Aさんは、事情を聞きに1時間後にうちにやってきた。



私はここ数日の日記を印刷して参考にしてもらうことにした。

Aさんは、私の言い分を聞き、母の様子を私に質問した。

3月の訪問時には動けなかった母が、ほとんど自立した状態になっていた。
今の状況では、歩行について一部介助が必要なくらいだ。
となれば、デイサービスの目的は私の精神的なケアだと言えるかも知れない。
木曜に診てもらった時に、それは担当医も言っていたことだ。
「(体は動くけど)痴呆があるのだからデイサービスが使えるはずですよ」と。
「お母さんと離れる時間を持ったほうが良い」と。



* * * * *



1時半頃だったろうか。 玄関のチャイムが鳴った。
出てみると、ケアマネージャーの息子が謝罪にやって来た。

「このたびは、まことに申しわけございませんでした。
 以後、このようなことがないようにいたしますので、
 今後ともよろしくお取引のほど、お願いしたいと思いまして・・・」

私は、もういい。

いくつもの不手際が重なったのは仕方がない。
しかし、市役所に対して都合の良いことを言い、その責任をはぐらかそうとした。
愕然としている中で、それでも早速デイサービスの利用ができるということに、
疑問も感じたが素直に喜ぼうと努力した。
今朝のお迎えは最後の砦だったのに・・・
それをあっさりと裏切ってしまった。
これ以上、どう信用しろと言うのだ。


最大限に感情を抑えて、冷静に、だけど痛烈な苦情をぶつけた。


私は謎解きをしなくては気が済まなかった。

1.うちがデイサービスを利用できない理由として“混んでいるから”と聞かされていたが
  市役所では自ら“空いている”と言っていたそうだが、本当はどうだったのか?

   「空いていました」


2.住宅改修の領収書のコピーが工務店から来たのは、いつか?

   「数日前です」(私達が市役所に行ってからという意味)


3.今朝の電話は、自ら掛けたものか、市役所からの連絡によって掛けてきたものなのか?

   「市役所からの電話があってからです」


4.今朝はなぜ来なかったのか?

   「連絡の不行き届きで・・・」 
    
     ・・・ 家族3人での会社で何を以ってそう言うのか。


5.先日の訪問時の発言にあった“サッカーを観たい”とは、誰を意味するのか?
  お母さん(ケアマネージャー)なのか、次の訪問先なのか?
   
   「後者だと思います」


うちはもう、お宅とは取引をしないが、
どうか今回のことを肝に銘じて、仕事に対する姿勢を改めていただきたい。
今後、私の知り合いが利用することがあるだろうから、
私はその対応を遠くからチェックさせていただきます。


住宅改修の書類? 
新しいケアマネージャーさんが決まったら、そちらにお願いしますから、結構です。


(菓子折りか何か知らないが)何も要りません。
お気持ちだけで結構です、ありがとうございました。

パソコンの前に座ると、時計は2時だった。


* * * * *


すぐにレフティーから電話が入った。
私が朝、デイサービスが来ないことをメールで入れておいたからだ。
今朝からのことを一気に話した。


今度は、きういが心配して電話をくれた。

「アリュだって仕事で苦情処理をしてきたのだから、
 苦情が発生することは充分わかってるよね。
 ただ、その時に誠意のある対処ができるかどうかによって、
 その後も取引が続くかどうかになってくるのに」



* * * * *



夕方、疲れて寝ていたら、介護支援センターのAさんから2回電話が来た。
半分寝ぼけていたので、順番がはっきりしないが、要旨はこうだ。

・介護支援センター併設の施設のNで、
 Iさんがうちのケアマネージャーとして担当することになったこと。

・住宅改修についての「承諾書」は、
 借家である以上、大家さんのサインが必要であること。
 その用紙を明日持参するので、大家さんに書いてもらって欲しいということ。

・工務店が撮った住宅改修前と後の工事の写真を、
 旧ケアマネージャーから取り寄せて欲しいということ。
 
「郵送してもらってもいいし、市役所に預けてもらってもいいんじゃないでしょうか?」
と言われても、もう、旧ケアマネージャーとはかかわりたくないのだけど・・・

これは、レフティーに電話してもらおう。

大家さんには、工事が終わった今更、なんて言えばいいのか・・・

工事については工務店に「借家」であることを確認してあるが、
工務店は「現状よりもグレードアップになるのだから」と何も言わなくて良いと言ったし、
「承諾書」というものの存在は、
一昨日、旧ケアマネージャーが持って来るまで私は知らなかったのである。

ケアマネージャーでも工務店でもいいから、大家にサインもらいに行って来てよ。


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