Mother (介護日記)
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2002年11月21日(木) 酸素ボンベとハルシオン

今回からは、ボンベの酸素を吸入しながらの通院である。

ボンベには、
2リットル/分で使用した場合、2時間半ぐらいもつだけの酸素が入っているが、
このボンベは既に買い物で使用を開始しているため、長い待ち時間に備えて
予備にもう1本のボンベを持たなくてはならなかった。

緊急時(停電・地震など)用の8時間持つスチールのボンベと比べると軽いのだけど、
やはり大きな荷物である。


母は玄関先で車椅子に乗ってタクシーを待っていたのだが、
私が合図をすると、運転手が降りて来て、
「バックでここまで入りますから待っていてください」と言い、
母が乗り込むのを手を引いてヘルプしてくれた。

車椅子を積み込むとタクシーのトランクが閉まらないので、
先日ホームセンターにてフック付きのゴムを買って来た。
トランクの内側とバンパーに、それぞれフックを引っ掛けて、
走行中にトランクがユラユラ動くのを防ぐことができた。
(運転手によっては、そういうゴムを用意していることもある)

病院到着時には、身障者手帳は提示しただけで番号を控えることもなく、
会計は実にスムーズだった。

これは、役所経由の“ALLURE通達”効果なのか?

さらに、病院のボランティア二人が迎えに出てくれて、
トランクから車椅子を降ろしてくれ、私の大きな荷物を持ってくれたので、
私は母を車から降ろすことだけをすれば良かった。
ボランティアは、そのまま母の車椅子を押して、内科まで連れて行ってくれた。




内科で通りかかった看護婦に、酸素ボンベ持参で来た旨を話すと、
「緊急処置室で待っていていただけるなら、そこで病院の酸素が吸えます」と言ってくれて、
その後、婦長の案内で緊急処置室に移動した。

そこにいたのは、入院中にお世話になった看護婦だった。
整形の薬を「次回の検診の時にもらえば」と言った人である。
文句のひとつも言ってやりたかったが、疲れるだけなので辞めておいた。

持参したボンベを閉めて、病院の酸素の方にチューブを付け替えた。

わがままな患者なのだろうが、これで、長い待ち時間にハラハラさせられることもない。
内科外来で母の順番が回って来たら、婦長が呼びに来てくれることになった。

緊急処置室では、寝ている人や点滴のためにあとから来た人などがいたので、
私たちは会話もせずに静かに待っていた。

約1時間経って、婦長に呼ばれ、内科診察室に入った。




いつものように、母は主治医を見て、たちまちハイテンションになった。

2週に1度の検診のサイクルが、長いようで短く感じられる。

いったい、これまでに何度、ここに通って来ているのだろう・・・
そして、私はここで何度同じことを言っているのだろう。
そして、何度、同じ答えが返ってきたことだろう。

私は最近、投げやりになっているかも知れない。

体重は44kg。 食事の量は少なめ。 痴呆も進んでいる感じ。
夜中に意味もなく怪獣のような声を出してうなっていて、私たちは寝不足・・・

『体重の減少は、薬によって胃が荒れているからだと思うから、胃薬を替えてみましょう。
 
(痴呆の加速は)ステロイドの影響もあるだろうから、量を減らしましょう。
 今、4錠出しているけど、これを3錠にしてみましょう。

 それから、今回は、少し睡眠薬を使ってみましょう。ハルシオンを出します』

「でも、それは、私たちの都合ですから・・・」と、私はためらった。

『でも、ご家族にもぐっすり眠っていただかなくては。 使ってみてください』



ハルシオン・・・あまり良い印象は持たない。

ネットで調べると副作用に“呼吸器の抑制・幻覚”などがあるらしい。


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