私は5.6年前「騎馬民族」というカレー屋さんに入り浸っていた。
当時、スパイラルやツイスト、ミックスなど激しい頭をしていた私についた名前は「酋長(しゅうちょう)」カレー屋で知り合った皆が私をそう呼んだ。本当の名前を知ってる人の方が少ない。
そこで知り合った中でも一番仲が良かったのが料理を作っていたお兄さんとケイコちゃん。 ケイコちゃんはいつも1人で来ていたお客さん。 気が付くと、私もいつも行くようになりケイコちゃんと一緒にカレー屋なのに、昼間から夜までよく、ビールを飲んでいた。
カレーも凄く美味しかったけれど、ピザが超美味しかった(カレー屋だっちゅうの
会社が終わると真っ直ぐお店へ行き、ビールを飲みながら閉店まで居たり。 混んでくると手伝ったり、茶碗を洗ったり。
ある日など、茶碗洗ってる姿を食べに来た後輩に見つかり「何、やってるんすか?」と言われたり。超なつかしー。
騎馬民族に集まる人達は休みになるとワゴンに乗り、皆で車を走らせ山の中で行われるバイクのレースに参加していた。ある日、お兄さんがレースを見に行かないかと誘ってくれ、それからというもの休みになると夜中に家を出て、お兄さんの車に乗り、車の中でケイコちゃんと笑い転げながら話をしていた。
何がそんなにおかしいのか分からないけれど とにかくお兄さんとケイコちゃん、そして私は いつも笑っていた。 それしか思い出せない(笑)
しばらくして、お兄さんが騎馬民族のお店を辞めたことから、ケイコちゃんとも会わなくなりお兄さんとも会わなくなり連絡もとっていなかった。
けれど、日記にその名をつけるくらい、そしてジムニーの後ろに「騎馬民族」のステッカーを貼ってるくらい、私にとっては楽しかった時だったのだ。
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26日鍋パーティ準備の時にチャイムが鳴った。
さえ:はーい
もう、誰か来たのかな? そう思いながらドアを開けた。
見知った顔だけど、名前が出てこない。
酋長!!
うわぁぁ。お兄さんだ!!
そして車へ向っていくと、そこには5.6年前と変わらずに満面の笑顔で「酋長!(笑)」と呼びながら手を振っているケイコちゃんがいた。
うわぁぁぁぁ 何、やってるんすか!!
二人も5年くらい会ってなかったそうだけど、去年会い、そして結婚したそうだ。 隣には「太陽」という赤ちゃんがいた。
太陽は私を見て泣きやがった。 今度、食べちゃる! ガオォォッ!
二人で時々、言ってたんだよ。酋長、どうしてるかなぁって。
私もずっと思ってました。 二人がどうしてるかなぁって。
酋長、復活!!
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