メロディの無い詩集 by MeLONSWiNG
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扉の向こうの運命を予測する |
2003年09月25日(木) |
期待と希望と願望と熱望を 全て一掃して 頭の中を空っぽにして ドアを開けた場合
『やっぱり』と思うか 『おや?』と思うか 『おお!』と喜ぶか そこに待っているのは 嘴に白い花をくわえた 一羽の鳥
例えば鳥が高く空を飛んだなら 美しく空に溶け込む姿に 心を奪われるだろう
例えば鳥が地を這い傷つき もがいて苦しんでるならば 助けようと思うだろう
もしも鳥が魚と一緒に 海の中で泳いでいたならば ぼくは何を感じるだろう
不思議な風景を受け止めて 鳥と一緒に海で泳ぐだろうか
イルカと鳥のラブロマンス 或いは空を飛ぶイルカの姿 誰もが指さし驚きの声をあげる
イメージの中でしか 道徳の中でしか 倫理という言葉の中にしか 現実を受け止めることの出来ない 使い古された言葉に
気付いた天使はしらん振りをして 今宵 家に帰らない
愛することで愛されたいなら 野良犬になってしまえばいい
愛されなくてもいいけれど 愛していたいなら 寒い9月の花に姿を変えればいい
切ない気持ちさえ 心の中から消して
でも 扉を開ける この現実だけは変わらない
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