メロディの無い詩集 by MeLONSWiNG
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棘を通して夢を吸い スフィンクスに捧げ 下弦の月から落ちた涙で 旅人の喉を癒す
時の止まった白夜に 世界で1人の友だちの 祈りを捧げるその声に 花びらはうなだれる
砂漠の紅い薔薇 透き通った痛み 遠くから迫る夜明けに 息を殺す
清潔な猛毒の抱擁 砂嵐の殺戮 下弦の月から落ちた涙は 旅人の亡骸に注がれる
終わり間際の白夜に 秘密に溢れた意地悪な唄 手と手の触れる瞬間に 花びらはうなだれる
砂漠の紅い薔薇 透き通った痛み 遠くから迫る夜明けは 乾いた風を呼ぶ
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