詩集 ”心の扉をひらいて

2005年02月08日(火) 木枯らし

私の悩みや愚痴を聞いて
怒ったり 涙を流してくれる他人が
どれだけいるだろう

年老いたあなたも その一人です

私の手を
しわだらけの両手で包みこんで
 無理しないでね 
 身体に気をつけてねと
涙を滲ませながら言う

思わず私は
 おかあさんこそ大事にしてねと
その小さな身体を抱きしめる

木枯らしの吹く中 
振り返ると
まだ 私を見送っている

空気が
春のように温かくなった
 
 


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