Have been recalled.
koara



 落ちる雫

風呂に入ってて、頭洗ってて気がついた。

まず、頭からシャワーでお湯を浴びる。
そして、そのお湯の数滴がおでこを通り、眉毛を経て
まつげへと流れてくる。
俺は下を向いている。もちろんお湯が目に入らないように。
そうすると、必然的にお湯の数滴はまつげを通り
地面へと落下していく。

・・・まつげから足元までどれくらいの高さだろう。
たぶん1m位だろうか?
それを落ちるのにどれくらいかかるのだろう?
1秒? いや、一瞬?
ふと、まつげから落ちていく水滴を見ていたら。
足元までの時間がとてもとても長く感じられた。
他に何も無いかの用に感じられた。
今、そこにあるのは、俺の目とまつげと水滴。
少しずつ小さくなる水滴は、まるで
そこに無かったかの用に、地面に落ちて儚く消えた。

たまに、こんな何でも無いものをずーっト見ていることが有る。

そんな夜は少し、複雑な気分になる。




2001年12月11日(火)
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