異国ロマンス(笑)。 - 2002年01月23日(水) とっても淡〜い構想(妄想)なんですが、 日本政府支配下の満州を舞台にしての弥犬とかってのもオツですよね。 (<それは「弥犬」なのか?) てな訳で、以下遊丸の妄想をぶつけてみたいと思います。 適応にあしらってやって下さい(笑)。 弥勒様は日本の軍人(もちろん軍服着用♪)。 犬夜叉は中国人で孤児。大きな屋敷の下男として働かされている。 国の繁栄と己の昇級しか心に無かった弥勒。 戦争という波乱の時代にあって、自分でも気づかないうちに心は荒み切っていた。 そんな或る日、弥勒が現地満州人の長官の家を訪れた際、犬夜叉と出会う。 一日一日を生きるだけで精一杯の犬夜叉は、「上」ばかりに目を遣り「下」を顧みようとしない軍人が大嫌いだった。 下男といえども剛毅な性格を持っている彼は、自然、弥勒にも反感を抱く。 弥勒は或る任務により、この満州人長官の家をよく訪れるようになった。 犬夜叉は待ち時間に弥勒の相手を務める。 弥勒は片言の中国語しか話せないし、犬夜叉は日本語をまったく解さないので、二人の間には気まずい雰囲気が流れるが… それでも、いつしか二人はふとした動作や表情から互いの境遇や心情まで読み取れるようになっていた… 一介の下男でありながら瞳に不敵な輝きを秘めている犬夜叉に、弥勒は急速に惹かれていった。 そして、そうかと思うと不意に哀しげな顔をする犬夜叉を、弥勒はもっと知りたいと思った。 毎回何かしら中国語を覚えて来て、自分と話してくれる弥勒に、犬夜叉も心を開いていく。 そして、一旦心を開くと、弥勒の精悍な軍服姿が瞼の裏から消えなくなり… 馬車の音が通りから聞こえてくるたびに、弥勒が来たのではないかと胸を高鳴らせてしまう。 孤児という境遇で慎ましくも懸命に日々を送る犬夜叉と、冷徹な軍人でありながら本当は心に柔な襞を隠し持つ弥勒。 二人は屋敷の下男と日本の軍人という壁を破れないまま、互いに惹かれ合っていく… しかし、或る日、突然そんな関係を崩す出来事が起こる。 いつものように、屋敷の広間で長官を待つ間、弥勒が犬夜叉から中国語を教わっていると、ふと二人の指先が触れ合って……弥勒はそのまま犬夜叉の体を引き寄せ、口づけを交わしてしまう。 一瞬驚いたように身を捩らせた犬夜叉も弥勒の甘い唇の誘惑に、すべてを弥勒の腕の中に預けた。 長い口づけを終えると、廊下から人の足音がして… 弥勒は胸のポケットから紙切れを取り出すと、時間と場所を書き、犬夜叉の手に握らせた。 その夜、満州の凍てつく冬の風に吹かれながら弥勒は犬夜叉を待った。 しかし、30分、1時間、2時間…どれだけ待っても、犬夜叉は来なかった。 犬夜叉は灯りも無い、狭くて寒い使用人部屋で、布団にくるまり、弥勒がくれた紙切れをぎゅっと握り締め、時間が流れるのをただただ待っていた。 会いに行けば、きっと昼間のように甘い口づけをくれるに違いない。 それだけじゃなく、このかじかんで強張った体を熱く解してくれるだろう。 そう思うと、犬夜叉は体の芯にぼうっと炎が灯るのを感じる… でも、それならなおのこと、会えない。 本当は顔を見ているだけで時間を忘れられるくらい嬉しいのに。 次に長官の家を訪れた際、案の定犬夜叉の態度はよそよそしいものになっていた。 既に思いを募らせてしまった弥勒は犬夜叉に詰め寄るが、犬夜叉は「所詮交わることの無い運命」と一言返すだけだった。 そんな折、弥勒に帰国の命が下る。 若くして経験豊富な弥勒には、帰国すれば昇進と栄誉が待っている。 立身出世、それは弥勒が一番望んでいたことだった…はずなのに。 弥勒は胸にぽかんと穴が開いてしまったような感覚をどうすることも出来ないまま、長官邸へ最後の務めと別れの挨拶へ出向いた。 長官が人を待たせるのはいつものことだったが、何故かこの日に限って犬夜叉が出て来ない。 屋敷の下女に聞いてみても、「しばしお待ちを」と言われるだけ。 せめて最後にきちんと話をしたいと思う弥勒は、勝手とは思いつつも広間を出て、犬夜叉の姿を探し歩いた。 中国風の屋敷の中は幾つもの建物が複雑に入り組み、迷路のようだった。 弥勒が諦めて広間に戻ろうとした時、一番北の離れから高い声が響いた。 「!?」 弥勒は我が耳を疑うが、それは紛れも無く犬夜叉の声、しかも、ひどくよがり狂っている声だった。 「嗚呼ーーッ、××大人(たいじん)…あっ…も、う…お許、し…下、さ…い…」 犬夜叉がこの屋敷の主である長官の名を呼びながら嬌声を上げている。 弥勒は顔を歪め、拳を固く握り締めると、そのまま広間へ戻った。 …妄想は止めど無くつづく(笑)。 19:01。 ...
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