2004年09月27日(月) |
パドヴァ・トリオを聴く |
9月25日、田園ホール エローラにて。
壇上にチェンバロ。 え? まさか、のチェンバロ。
私は予備知識がなさすぎたかも? チェンバロを使うなんて、知らなかった。 演目チェックしてなかったの。
チェンバロを見た時点で、ゾクゾクッとした。 係の方が調整をしている。使うに決まってる! 舞台左には、ベーゼンドルファーだ。 ここで慌てて、プログラムを見た(←遅! )
一曲目 ヴィヴァルディ 「ラ・フォリア」 二曲目 アルビノーニ 「ソナタ」 は、チェンバロを使用 とある、うぅぅぅ
この幸せを瞬時に理解できなかった。
幸せすぎて、ぼうっとなってしまった。
チェンバロを知ったのは 12才です。 小学校の音楽の時間に 曲目は忘れたけど(苦笑) 先生がかけてくれた「LP」。
9〜10才の頃、音色を知りました。 ポール・モーリアさんが弾く不思議な音の楽器。 母のLPで聴いたのが最初でした、楽器の名前は知りませんでした。
のちに 音楽の時間で「これはチェンバロという楽器です」と習った。 その音色が、がっちりと心にくいこんできたんだった。
コンペイトウが ぱらぱら跳ねてるような、 甘くて 切なくなる 銀色の音色。
縦にしゃららと揺れながら 銀から、竹色にも色付いた音譜がシルエットになって 立ちのぼってゆく。 隙間から見えかくれするのは ピアニスト?
それとも北イタリアの陽光?
翳りを帯びたしっくいの壁?
演奏家たちは、体ごと音になっていて 私の視界はゆらぐ。
その上の空間に、音の渦をみた。
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