日記でもなく、手紙でもなく
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2001年03月25日(日) 桜の花


 桜の木が並ぶ小学校の校庭沿いの道を通って買い物に行くとき、そのうち2本の桜の木に、花が咲き始めているのを発見。
 咲いているとはいえ、各枝についたつぼみのうち、2つ3つ花が開いたという感じだし、残りの多くの木々は、一つも開いていない状況。でも、桜の花が咲いているのが見られるのは嬉しい。来週や再来週の日曜日は、この道を通るのが楽しみになる。

 ぐるっと回って、一通り買い物が終わったら、夕立のような、かなり大粒の雨が降り始める。1時間ほどで小ぶりになっておさまるかと思ったら、一晩降り続く。
 桜がちょうと咲き誇る頃に、一度にその花びらを落としてしまうような雨が多いのも、なかなか哀しい−−。

 桜の花が、恐くなるほど美しく、また同時に、不気味なほど明るい感じの底無しの怖さをもって撮られていたのが、鈴木清順の映画だったような気がする。なにしろそれを見たのがかなり以前のことなので、ストーリーすらあまり記憶の中に残っていないし、キャストも曖昧でしかない。
 が、圧倒的な凄みのある桜の花の、そのイメージを思い出させる映画。

 私自身が清順の映画で見たと断言できるのが、「チゴイネルワイゼン」と「陽炎座」の2本だけなので、なかなか情けない話ではある。
 タイトルの雰囲気からすると、陽炎座ではなかったかと思うが、なにかどちらにも、ぼーっと明るいおぞましいほどの桜の花のイメージが、確実に残っていたりする。


riviera70fm |MAIL