日記でもなく、手紙でもなく
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2001年04月02日(月) 和菓子

 毎月買って食べる、というわけではありませんが、各季節に、今日はおいしいお茶でもいれて、和菓子でも食べてみようか、というような気になることはあります。

 かなり以前、銀座の「とらや」で生菓子(ねりきり)を買ったのですが、高いのにさほど美味しくなくて、それ以来、2度とあの「やらと」と書かれたのれんをくぐったことがありません。
 羊羹はおいしいという人もいるのですが、その店の菓子のおいしさを判断する目安は、私の場合いつも、ねりきり=餡の味。菓子職人が、更にどのくらい見た目に美しく、あるいはひきつけるように、デザインしているかもよくわかることもあります。

 名前は忘れましたが、本郷にある和菓子の店(の一つ)とか、今まだあるのかどうか定かではありませんが、青山根津美術館そばの(あの庭園内に茶庵があって、そこで茶会が開かれるときによく使われているらしい)店とか、水戸の亀じるし製菓とかの生菓子は、比較的おいしかった記憶が残っています。とらやの生菓子よりは、ずっと良かったですね。

 ただ、京都生まれの私からすると、京都の鶴屋吉信の生菓子が(安くはないのですが)なんとなく他の店のものより、美味しいような気がしてしょうがありません。その形に込められた職人さんの技なども、他と比べると、なにかひと皮もふた皮もむけているような感じもします。

 鶴屋吉信というと、名前も売れてあちこちで見かけますが、大阪には大阪の、東京には東京の鶴屋吉信があって、3−4年前のことですが、比較的近接した時期に、この京都・大阪・東京の鶴屋吉信の生菓子を、続けて食べたことがあります。どうも、少し味が違うようにも思えました。
 今の時点で、まだそうかどうかはわかりませんが、その時は、私には京都の鶴屋吉信のものがベストでした。生菓子なので、たぶんそれぞれの場所で作られていて、菓子職人さんも違ってくることになるのはわかりますが、餡の味がちょっと違うようにも(その時は)感じました。

 もう一つ好きな店が金沢<森八>でしょうか。金沢に2回ほど行った折、ここの生菓子を買って帰って美味しかった記憶が強く残っています。
 その森八が、この春くらいからでしょうか、池袋西武の地下に店を出しているのに気がつき、2回ほど買って帰りましたが、鶴屋吉信よりサイズはややこぶりながら「安い」こと、もう一つは、ゆずあんとこしあんの麩饅頭が買えることが特筆できる点でしょうか。
 創業370年の歴史を誇っている店というのは、京都ですら、かなり少ないと思います。

 あと、生菓子というのは店が有名になると味が落ちたりするので要注意ですね。


riviera70fm |MAIL