日記でもなく、手紙でもなく
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2001年04月23日(月) |
ジュゼッペ・シノーポリ |
先日は本当に久しぶりにお目にかかれ、それでも、あまり変わられていないのに驚くと同時に、私にはとても嬉しい気がしました。 確かに、まだ10年経っていないのかもしれませんが、インドネシアのほうにその後行かれてから、本当にずいぶんと時間だけが流れていったような気もしています。
Mさんのことで忘れられないのは、ちょうど10年くらい前に、春分の日にウィーン国立歌劇場来日公演に行った時のことです。この日のことは、たぶん一生記憶に残っていくのだろうと思います。 私のほう、休日ではあったものの仕事があったため、朝からちらついていた雪が、本降りになり始めた10時頃に家を出て会社に向かいました。その頃から徐々に雪が積もり始め、会社に着く頃には東京でも、あちこちが白く覆われてしまう、そんな日でした。
夕方待ち合わせをした青山一丁目の駅近くで、待てど暮らせど来ないMさんに、この雪でどこかで閉じ込められてしまったのか、家にも戻れないのか、本当にどうしたのかと思っていました。 40分経っても、50分経っても現れないので、今日はやはり来れないのか、そんなふうに思っていましたら、赤いブーツを履いて交差点の雪だまりを除けながら、こちらへやってくる姿を見かけたとき、本当によくぞやってきたなぁ、とつくづく思ったことは言うまでもありません。
開演時刻が迫っていることもあり、そこからすぐ近くにあるスパゲティ屋で簡単に食事をして、NHKホールに原宿から行ったのでしたね。 あの時、ウィーン国立歌劇場を指揮したのが、シノーポリでした。
その、ジュゼッペ・シノーポリが、ベルリン・ドイツ・オペラでアイーダの公演中に、心臓発作で倒れて亡くなった、という記事を読みました。 ちょうど私たちが、そのオペラを聴きに行った頃、日本だとまだまだ知る人ぞ知る存在だったような気もします。
54歳という年齢を考えると、また、指揮者ということからそれを考えると、まさにこれからが活躍時期でもあったように思い、本当に惜しい気もします。
今日、Mさんとのそんなことを、思い出してしまいました。
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