日記でもなく、手紙でもなく
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2001年10月13日(土) 名古屋


 私にとって、名古屋というのは、今までほとんど通過してきたような街です。
 京都・大阪へ行くときはもとより、以前南紀のほうをぐるっと回ったときですら、名古屋駅でちょっと降りて、お土産と弁当を新しくできた高島屋の地下で買っただけでしたし。

 かなり以前のことですが、栄の地下街まで、1回だけ行ったことがありますが、地上はほとんど店が見当たらないのに、地下に飲食店などがひしめいている風景だけ、強く印象に残っています。でも、その時になぜ名古屋の栄だけに寄ったのか、ほとんど記憶がありません。
 旅の途中だったようにも思います。

 縁がないといえば縁のない街だったのだろうとも思います。

 たまたま、13日の夜から、名古屋駅の太閤口を出てすぐのところにある、建って間もないような三交ホテルに一泊し、翌日は午前中から藤ヶ丘のほうに夕方までいることになりました。
 今回も、街中を歩き回るということはできずに終わって、やはりあまり縁のない街なのか、というようにも思ったりしましたけれど。

 少し風の強い、暑いくらいの日。名鉄バスには、平日のバスカードだけではなく、休日用のバスカードというのが、かなりお得な価格設定になっていることを示す案内が出ていました。一都三県で使える関東のバスカードには、まだこれはありませんが、そのうち登場してくるのを期待したいところでした。

 その日の午後8時過ぎの新幹線で戻る予定で、名古屋駅には7時少し前に着きましたので、近くで食事でもして帰ろうと思い、松坂屋の上の階にある飲食店がいくつか入っているところまで行き、ぐるっと回ってみましたら、東京や大阪で既におなじみのような店が大半で、急にげんなりしてしまいました。

 そのフロアを一周した後、ま、この店でもいいかと思って入ったのが和蘭亭という洋食屋さん。
 食べてよくわかったのが、ドミグラソースをきちんと用意している正統派で、しかも安い店。味も変なしつこさがなく軽やかでしたので、結構気に入りました。
 名古屋へ来たからには、海老フライが入ったものを食べようと思っていましたので、とりあえず目的は満たされました。海老だけではなくて、ムースのようなものを一部入れて、海老フライが比較的まん丸に揚げられて出てきます。食べた感じは、ほんとにふわっとした仕上がりでした。

 高島屋閉店間近に、地下のフロアで、手作りういろ(挽茶)というのがありましたので、それをお土産にして、新幹線に乗りましたが、乗ってからすぐ、また名古屋城の金の鯱鉾を見ることなく、東京に戻ることになったということに気づきました。縁のない街というのは、そういうものかもしれません。


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