☆言えない罠んにも☆
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2005年07月31日(日) 吊りしのぶとかラムネとか

しのぶ:【忍】

シノブ科夏緑性シダ植物。
岩や木に着生する。根茎は太く、長くはい、淡褐色の鱗片を基部に密生する。
葉は長柄で根茎につき、三角形で羽状に分裂する。

根茎を丸めて忍玉(しのぶだま)を作り、夏、軒下などにつるして観賞する。

From大辞林 第二版


玉にした苔に、茶色い枝のような根茎を這わせ、それをワイヤでねじってとめていく。
おじさんは、江戸川ことばで絶え間なく喋りながら、手はどんどんそれを完成形に近づけていく。

「昔はねえ、お中元とかにしたの。でも今は造る人、おじさんひとりだからねえ。
 これがね、もう、採れないんだ。ダムができて、山人が減っちゃったでしょ?
 岩で滑ったら死んじゃうもんね。 いまじゃあね、家族に言われるんだ、『おとうさん
 危ないからやめてよ』って。一日一万円だと現場で旗振ってても変わんないしね。
 おじさんはもう50年やってるの。あの、金魚鉢、金魚はイミテーションだけどね、あるでしょ?
 あれ考えたの、多摩美術大学の☆☆さん。おじさんがつくんだけどね。
 そこの蚊取り線香のは造形大学の○○さん……」

苔の面が見えないくらい、忍を巻き付けると、細いワイヤで吊り下げるところを作って
完成。今年64だ、っていったおじさんの肌は、赤銅色になってはいたけれど、
つやつやしていて溌剌とした若さがあった。若い頃は色白だったに違いない。
手はそれでも職人風の、節くれた、力強い手だった。


ゆかた:【浴衣】
「ゆかたびら」の略。木綿で作ったひとえの着物。入浴後や夏季に着る。夏の季語

From大辞林 第二版


小柄なおばさんは、京都アクセントで話しながら、的確な手順で布をあやつっていく。
「自分で着たの?腰細いのに上手に着てるわ。やりにくかったらタオルとか入れてもいいのよ。
 あ、ここはね、結ばずにこうするの。まっすぐになるでしょう?でね、この裾を
 ちょっともちあげて、ここは三角に折るといいの。歩きやすいわ。帯は?
 あら、流石。良い帯ね。こっちが表?片側ちょうちょでいいのかな。ほら、こうしてもいいし、
 こうでもできるわ。この赤は今しかきられないものねえ。どんどん着たらいいわ。」

はんなりした白い手を動かすと、生地はアイロンが通ったようにピシッとなって、収まるべき
ところに収まる。身八つ口からはいった手はおはしょりをまるで一枚の紙のようにする。
自分でやるのもやぶさかではないけれど、この手とたおやかな言葉は気持ちがいい。(←コワイ人キライ)

おんど:【音頭】
独唱と斉唱とを交互にはさむ形式の唄。
のちには歌詞部分を音頭取りが歌い、他は囃子詞(はやしことば)だけを歌うようになった。
木遣り唄・盆踊り唄など。

From大辞林 第二版


掘って、掘って、担いで、担いで、下がって、下がって、押して、押して、ひらいて、ちょん。
っていうのが炭坑節。東京音頭や、その他いくつかが交互に掛かる。櫓の上で太鼓が鳴る。
大正末期の商店が移築された町並みにそのリズムは響き渡り、ぼくらは、少しずつ円を進んでいく。
使い込まれた木の色に、やわらかいぼんぼりの光が映える。

そんな夕涼み会@小金井公園-建物園でした。
風車つくったー☆すごい回る。


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