5月の末・・・そう東京へ行く3日前に母からメールが届いた。 しかも携帯から・・・・・・。 「とうとう携帯メールも使えるようになりました。」とな。 でも絵文字やら、記号やらがふんだんに使われていて・・・ 母が打ったものではないとすぐわかった。 私は返事を打った「最初は難しいけど、慣れたらカンタンだよ。」と。
そして東京へ行く前日、本屋さんにいた私に携帯メールが届いた。 見ると母からだった・・・タイトルは・・・先日打った私のものだった。 「おはよ。ヨカッタね。」・・・・・・。 「は?」と思っている間にまたメールが・・・「おはよ。ヨカッタね。」。 またメールが・・・またメールが・・・・・・そうやって合計7通の同じメールが届いた。 しかも全て私が返事した内容で・・・・・・。 「どないしたん?」と電話したら「わからへんねん。明日教えてな。」
東京へ向かう新幹線の中で「何回やってもわからんねん。」と母。 「最初のは誰が打ったん?」よく聞くと妹が打ったらしい。 ちなみにうちの父も携帯メールは使えるので父か妹だろうと思っていた。
携帯を持った理由はそこにあった。 私と妹と父がPCだけでなく携帯ででもメールのやりとりをしているのを見て 「あんたらだけでズルイわ〜。私も入れて欲しいわ〜。」と思ったらしい。
その日、新幹線の中は“携帯メール特別講座”となっていた。 それから4日間見事に母のペースで携帯メールについての質問はあびせられた。 そう・・・眠いから寝る・・・という私に「なあなあ、これってさー。」 お風呂に入ってくるね・・・という妹に「返信ってさー。」この調子。 ちょー待ってくれ、説明書もないのにわかるワケないやん。
でもなんとか4日間でそれなりに使えるようになっていた。
そしてそれからは携帯でメールが来るようになった。 エライもんだ・・・・・・。 今日もメールが届いた。 「月曜日、ヒマ?おばーちゃんのお見舞いに行くけど・・・。」というものだった。 私はまた返事をした・・・そう、すぐ返信した。 だけど待てども待てども返事が来ない。 ・・・・・・と携帯が着信を告げた。見ると母である。 「もー。いややねん。打っても打ってもちゃうし、めんどくさいし、 電話で話したほうが早いやん。もうハラたつわ。字、ちっこいし。」 どうやら、“お”という文字を打つのに、行き過ぎてしまったら、 また“あ”から打たなくちゃいけないこととかがめんどくさくてかなわないらしい。 「もう、ヤンペや。携帯でメールはせえへん。」だとさ。
ちなみに母は私たちと出かけるときは携帯を持って出かけない。 「なんで?」と聞くと・・・・・・ 「だってかけてくる人・・・みんなココにおるもん。」だって。 そりゃそーだが、それじゃ携帯の意味ないよね。
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