目口覚書
■目口覚書■
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2001年10月23日(火) 伊豆ふたり旅

昨日9時東京発踊り子号に乗る。

バナナワニ園も、海岸沿い最上階のお部屋も、
そこから見える荒れた海も そこならではの趣きがあった。

ワニ園はワニしかいないと思ってたらジュゴンとかレッサーパンダ
とかいるし(何でもあり)
何より 池の鯉状態でわんさか特大ピラルクが
子供だましな浅い池にいっぱい入れられていたのにはあんぐり。

どこかのじぃさまが園名の看板を見てそういう種類のワニがいると思い、
看板を見るたびにいちいち「バナナワニはどれだ?」と言っている 
これにもあんぐり。

食虫植物に食わせよーと、周りを飛んでる羽虫を片手であっというまに5匹
手掴みで捉えた自分自身にあんぐり。

夜も朝も目の前に迫る波の音に包まれ布団に沈む心地よさ。
「寝るより楽があるものか。起きて働くたわけもの。」
我祖父はよくそういいながら床についたらしい。まさしく それさね。

ただ、
うらぶれた温泉街は、旅人の心にも寂寥感をもたらす。
このやるせない寂しさは天気のせいであったと気付く。
一夜明けて天晴れな晴れ。

昨夜は雨であきらめた露天風呂は、今朝のお日様がウエルカムといってるぜ。
100名様収容の大露天風呂貸し切り状態。

「8時20分にここで」とダンナさんと待ち合わせしてそれぞれのお風呂場へ。
1人で岩風呂に浸かっていると 頭上の木々をすすすーっと渡るものが。
ももんがかリスかむささびかヤンバルクイナかしらねども
小さげな生き物が枝を渡っている。うぅ 自然だ。

しかし朝の外風呂は結構寒い。食事後に大浴場へ行くつもりだったので
おつかりだけしてさっさとあがる。

待ち合わせしたのに一向にでてきやがらない夫に業を煮やし、
男風呂のスリッパが1足だけになったのを確認して ずかずかと進入。

そこには椅子からはみだしたお尻をゆっくり洗う楽しそうなジュゴン。
背後から大声で「いつまではいっとんねん!」と叫ぶ女房に飛びあがっていた。

上げ膳据え膳チェックアウト12時まで 昼寝まで楽しんで
となり駅まで海岸べりを歩いたんだがこれが面白かった。
白い波しぶき
洗われる堤防
流れ着いた椰子の実
地下から出てきた温泉の湯気
フナムシの大群
そんなものにいちいち立ち止まり興味を示し 寄り道をし 
大きな河口では いちもくさんに川に下りて
ゆったり羽を休めるカモメに威嚇されているダンナさん。

歩いて20分かかるといわれた隣駅に(だれかの寄り道好きのせいで)
1時間かけて汗だくになって歩く。

地元の活け魚料理屋では そこのオヤジサンが朝から釣った魚をいただく。
釣り舟も持ってて、貴乃花や江口洋介もよく乗りにくるという店「一心」。
そこで、名物の金目鯛のしゃぶしゃぶ茶漬けを食む。
(わたしは煮付けを注文したが「これを食え」とオーダーを替えさせる
こまったオヤジだった)
冷めない器なので ずーっとおいしいし何やら秘密の味付けがあるとかで
やたら旨い。マグロの刺身もとろけそぅだ。
腹いっぱいで1300円。
どうだ、これにしてよかっただろ?とオヤジに無理やりうんと言わされたが
美味しかっただけに煮つけもちょっと食べたかった。

帰りの東京行き踊り子号では、すっかり遊び疲れた人は眠りこける。
東京に着いたらそのまま翌朝までお仕事だからさすがにちょっかいかけないで
寝かせてあげよう。

楽しくて楽しくてまたどこかへ行きたくなったし
私は家へ 彼は職場へ と途中で分かれたあとは
遠距離恋愛中の途方もなく寂しかった時間を思い出す。

そうだ。
離れるのがつらかったんだ。本当に本当に つらかったんだ。
だから結婚したんだ。
それを思い出した一泊2日でありました。


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