オリから出た日々

2003年11月14日(金) 病院

住んでいる村にも診療所(病院とは言えない)があるのですが、名の売れた危なっかしさ(現場のエンジニアがマラリアの診断ミスで手遅れになり死亡)なので、二時間離れたジャムシェドプールの総合病院へ車で向かいました。(ここがこの辺りでは一番良い病院だとの話です)

アドミ(Administration=管理部門)のローカルが一人付き添いで来てくれまして色々と段取りなどをしてもらったので助かります。
ただやはり日本と同じように待ち時間は長い上に並ばないとダメなんです。
普通日本なら受付を済ませば診察室の前で呼び出しを待ちますよね。
ここは診察科目でDr.の部屋を指定されたらそのドアの前で並ぶわけです。
しかもその列は男女別??

男性は8人、女性は5人並んでいましたが、進むのは男性の列のみ。
ローカルが言っていましたが、子供を病院へ連れて行くのに母親だけではダメだというのがよくわかりました。丁度向かいが小児科だったのですが、ほとんどが夫婦連れか男性のエスコート付きでしたね。

もちろん私はアドミのローカルに並んでもらいベンチに座っていましたが、一人で来てたらエライ目になっていたでしょう。39℃前後の熱でドアの前で2時間近くも立って並ぶなんて出来ませんよ。

やっと順番が来て部屋へ入ると、医者と看護婦(らしきサリー姿の婆さん)がいるだけの部屋で診察を受けました。日付ごとの症状の変化と飲んだ薬を書いたメモを渡して読んでもらっていると、特記で書いたBitten by lice.を指差すのでMonkeyからのですと答えました。

サルからのノミに噛まれたというのをサルに噛まれたに誤解されたのでは?と思っていると、その噛まれた場所を見せろという話になったのでそれなりに理解はしてもらったのでしょう。
どうも専門が違うようで、内線で状況を説明して違うドクターの所へ行くように指示されて、次のドクターは症状メモを読んで一通りの説明を聞いたらやおら処方箋を書き出しました。

やはり風邪などではなくどうも狂犬病に近いようです。なぜならこれはInjection(注射)の日だと書いている日数が多い多い。
今日、3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後、1ヶ月半後、最後の7回目はなんと来年の2月ですよ。ほんまに必要なんかい?

こんなに注射を受けに2時間もかけて7回も病院へ行かなければならんのかと心配しながら診察室を出ると、アドミの人は表の駐車場へ歩いていきます。
注射はどうするの?
会計はいいんかい?
と疑問に思いましたが、熱でフラフラする頭では質問する気力も無く、後ろについて歩き、とうとう車に乗って病院を出発しました。

アドミの人はどこかのストリートへ向かうと言っていたのですが、次に着いた場所は店の一杯入った雑居ビルでした。
注射をするから来いと連れて行かれたのは普通の薬局。医者から貰った処方箋を確認しながら箱に入った薬剤を用意しています。
店先で注射を打つのかい、と恐れおののきながら様子を見ていると用意した箱を持って上の階へ案内してくれました。上には小さい診療所があってホッとしたのですが、待たされた場所は表の通路に置いてあったベンチ。
ガラス越しに中を覗いたら、普通のオヤジが注射の段取りをしております。

あのオヤジに打たれるのかよと思っていたら、そのオヤジは用意した注射器を持ってベンチに来るではないですか。
雑居ビルの廊下のベンチで打たれるのかい、と更に驚いていたらその通り。
腕をまくれと言われて左右の腕に2本打たれましたよ。
注射前の消毒綿も小指の先ほどの大きさで、アルコールの揮発も感じられずに不安が一杯の注射でしたわ。(今の所異常なし…)

でもその後、戻って夕方には汗を思いっきりかいて体温もほぼ平熱に下がり無茶苦茶楽になりました。やっぱり効果はありました。
でもあれでこの辺りの最高の病院とは…。
意地でも簡単に病気にはなれんわ。


薬局ではお金を払っていましたが、病院の会計はしてなかったぞ。
薬代に含まれているのか、後日払うのか謎のままです。



仮出所まで約21日。


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