ことばのかけら
桜子



 脚光

ちいさなちいさな はぐれ雲が
さんさんと輝く三日月に照らされ
横切る瞬間 そっとその姿を見せた

なんとなく
その雲を羨ましいと思った
たったひと時でも スポットライトを浴びられた雲に
良かったねと言いたい気持ち

その瞬間を発見できたのは
私ひとり
小さなタカラモノに満たされ
夜の散歩道を引き返した

2002年09月30日(月)
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