としょかん日記
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2005年01月18日(火) 「さまよう刃」

貸出予定日を見てしばらく来ないであろうとふんで予約を入れた本が早速来てしまった。そんなときに限って返却が遅れていた人が返しに来たようで、忘れかけていた予約本も来た。2,3日前は読む本がなくて暇していたのに。

東野圭吾「さまよう刃」
不良少年たちに蹂躙され死体となった娘の復讐のために、父は仲間の一人を殺害し逃亡する。「遺族による復讐殺人」としてマスコミにもセンセーショナルに取り上げられる。世間の考えは賛否が大きく分かれ、警察内部でも父親に対する同情論が密かに持ち上がった。はたして犯人を裁く権利は遺族にあるのか?社会、マスコミそして警察まで巻き込んだ人々の心を揺さぶる復讐行の結末は…。

とまあいかにも東野圭吾作品です。もうこの不良少年が本当に人間の屑みたいな奴で同情の余地がない。こんな人間が実際にいるのだろうかと思ったけど、多分確実にいるんだろうね。この点に関しては後味の悪さしか残らないです。

どこかの書評でも言ってたけど、理不尽な殺人、復讐劇、同情する人々というストーリーでさほど目新しいことはない。とんでもない結末でも待っているかと思えば、十分予測できる範疇ではある。だからといって平凡でつまらないという意味ではありませんが。

とはいえ東野圭吾の書く人間は素敵。不良仲間の少年、その父親、不良少年の母親、犯人に同情的な警察、犯人と同じ境遇の父親、雑誌の記者などなど泥臭いっていうか人間くさいっていうか。

テーマがテーマだけにちょっと暗すぎたかも。まあ今年も東野圭吾には期待します。今年こそ直木賞とってね。


信々 |MAIL

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