:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
蝿の羽音が煩い 冬になるまで生きてきたのろまな蝿の高鼾 真っ黒いブーツが履きたい 下らない過去に執し続ける人達が行進する街並みを 掻き分けて黒いブーツで闊歩しよう ねえ 元気ですか? 僕の声は聞こえるのかな あの時痛かった空は見えて 強がってばかりいた僕を映す ねえ 聞こえますか? 僕のように待っているかな 寂しかった時に離れることを強く望み続けたから 僕の感情の線はもう 空と通じてはいない 真っ白い羽が欲しい 背中が痒くて掻き毟った痕に出来た傷から いつか羽が生えたら笑える ねえ 笑ってますか? 君の隣は空いているかな あの時観たがった海は黒く 僕らの影を落とさず波打つ ねえ 届きました? ずっと狙いを定めていた弓矢が 貫いたのは僕じゃなかった ずっと捜し求めていた優しい人に 僕はなれなかった
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