:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
残された匂いの淀みの中に止まっていたのが不思議です 二つの鼻緒の切れた下駄に 託された決して優しくもない糸は無惨に解かれ 懇ろで良いのなら幾らでも与えたであろう 幾つもの麻酔が紐解くように途切れ途切れで つながりを失いながら求めていた 古びた等式はいつかイコールを結びますか? 離された二つの躰 つながりを失ってもつなぎ止めていた何かの余韻 切れた鼻緒の先 淀みの中の匂いは染み着いて 離れることなく傍にいます ねえ、と呟いては掻き消して ひるがえる彼女のスカートの裾は 此の眼に焼き付いたままで 消えることなく流れてゆきます 岸辺に辿り着いた二つの下駄は 二つの躰に似て何かを教えて居たのでしょうね
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