:::排出系列:::




俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。





2004年01月16日(金)  拝啓 太宰治

残された匂いの淀みの中に止まっていたのが不思議です
二つの鼻緒の切れた下駄に
託された決して優しくもない糸は無惨に解かれ
懇ろで良いのなら幾らでも与えたであろう
幾つもの麻酔が紐解くように途切れ途切れで
つながりを失いながら求めていた
古びた等式はいつかイコールを結びますか?
 
離された二つの躰
つながりを失ってもつなぎ止めていた何かの余韻
切れた鼻緒の先 淀みの中の匂いは染み着いて
離れることなく傍にいます
ねえ、と呟いては掻き消して
ひるがえる彼女のスカートの裾は
此の眼に焼き付いたままで
消えることなく流れてゆきます
 
岸辺に辿り着いた二つの下駄は
二つの躰に似て何かを教えて居たのでしょうね


kei ☆メール ☆少女カタルシス



マイ追加