:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
もう歩けないともう立ち上がれないと 叫びながらあたしの身体は生きてきた どんな運命が待っていたのかも どんな夜明けが包んでくれていたのかも ひとつですらわからないままに 泣きたいのに涙は出てこない 眼球が乾いて眼が痛むだけ 月並みな言葉で騙したり騙されたりを繰り返しながら 伝え忘れたことがいくつも いくつも残っている ここは寒いけれどあなたを見届けたあの部屋の温度より温かく あたしの指は冷たいけれど 最期に触れたあなたの頬よりは温かく 月が冷たい光を落としている いくつも取り交わしたさようならは いくつ言葉にしても足りることすらない 泣きたいのに泣けない あやふやな気持ちのままでは もううまく進めないと感じた あたしが手にしたものは あたしの手から滑り落ち 時に温度を残してはいつも去りゆくさだめとなる こんな思いや こんな気持ちを識る前に あの時あの過去にあの場所で 小さく丸まったまま 消えてしまえばよかった 冷たさを知ってしまう前に 消えてしまえばよかった
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