:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
「元気ですか」の呼び掛けに 答えてくれる声が聞こえない 絵を写真を景色を模写して 真っ白な画用紙に線を描く ウソツキな娘の イジワルな表情が 両の目に痛く映っている 「消えてくれ」一方的な願いなどが かなう筈がない キーボードを鍵盤を釦を連打して 適当に何か作れる ナマイキな小娘の サゲスミの視線が腹の底に何か異物を残している どうしようもない夜は 手首の傷痕を眺めて過ごす 気付くたびに薄くなっていく傷だけれど 忘れることのない傷を 知らない人にはどう見えるだろう? 知らない人には何に見えよう? あたしのウソとあたしの傷は なんだかもう全然痛くない 過ぎ去った過去に 存在するすべてはもう痛くない 痛いのは 現在にあがらおうとする惨めさだけ
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