:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
月が見えない夜は そっと唇を噛んで 暗い部屋の常夜燈の下で 崩れかけた 本当を歌う歌ばかり聞いてる どうして私が泣いているのかが 私にもずっとわからないままなのに わからないからなのか 泣いたままぼんやりを繰り返す たまに思いついたように 煙草に火を着けて苦い笑いを吐き出している ひとりで散らせられるような気がする夜 本当すぎる音楽が悲しいのか 寂しいのかわからないのに 今が嘘だとすべて空想だと 否定されたときの私は それでも泣いたりしないだろうに あの背中に似た堅さが本当なのか 思い出せなくなった事実が こんな夜にはいくつもいくつも 歯止めなく浮かび上がってきている 止みそうにない雨 月が見えない夜 静寂に抱かれて眠っていいと 教えてくれたあの人がもう 思い出せなくなってしまった
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