:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
風の音が止み、ぼくらは静かな眠りについた。 冷蔵庫の唸り声よりも君の寝息はずっと静か ぼくは夜にずぶずぶと沈んでいく 何かにとり憑かれた様に探し求めた君の破片 見つからなくても何も変わらないと思えたよ 朝の回廊を歩きながら 三角の上に丸を乗せて ぼくは崩してまた積み上げた 髪をかき上げるしぐさが好きなの、と言った 彼女のことをまだ忘れていない夜 風の音を探す 蒸し暑い夏の夜のベランダ 佇む彼になりたいと思う 今夜 風の音が止み、ぼくらは静かな眠りについた。 気持ちの中の黒い染み 母親が言っていたあの日の言葉 身体に巻き付いた不安は いつかきっと暴発するだろう 煮え滾る脳にノイズが入る 静かな眠りについた、風の音が止んだ夜は やけに蒸し暑く凡てを腐敗させてしまう
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