2001年11月07日(水) |
必要ないのに欲しいもの。 |
通販カタログをぼんやりと眺めるのが好きで、 もちろん注文するのも好きで、 そして色々と空想するのも好きだ。
電話帳並みに重い大手通販会社のカタログは、 アウターやインナーのほかに、 美容に関するあらゆる品や、 家具なんかも掲載されている。
この薬を塗ってピンクになったらかわいいかな。 広い家に住んだらこんなコーナーテーブルを。 庭があればベリーの苗木を買うのに。
現実と理想がかけ離れているものの場合、 たやすく空想で終わらせることができる。
しかし購入が可能なものの場合、 だが購入しても活用されないものの場合、
私は葛藤を繰り広げることになる。
通販カタログを開くたびに葛藤する品。
それはベビードール。
知らない方のために説明すると、 ベビードールとはスケスケ・フリフリの、 キュートだけどエッチなスリップのこと。
私はもともと「はかない」ものが好きで、 レースとかガラス細工とかろうそくとか、 危ういものにひどく惹かれる。
ベビードールはその傾向にぴったりはまる。
実際買っても着ないだろうし、 着たとしても別物になるだろうし、 ダンナはラブリーよりもセクシーが好き。
飾っておくわけにもいかないし、 タンスの肥やしは確定なのだ。
なのに毎回私は葛藤する。
はかないもの好きな上に、 ささやかな変身願望と、
自分のキャラじゃないために、 ないものねだりの精神も、
大きく作用しているのだろう。
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