Sun Set Days
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2001年12月16日(日) 森の動物たち

 ○最近の気になるニュース


――Sun Setさん、一人暮らし9年目にしてついにNHK受信料を払う。――


 全日本一人暮らし列伝には、様々な猛者たちとNHK集金人との戦いが多数掲載されているけれど(テレビありません。あるじゃないですか。あれはオブジェです。オブジェ? ええ、私の芸術の集大成です。テーマは「孤独」です。とかそういうの)、ついにSun Setさんも集金人の前に屈するときがきた。
 それは15日の夕方のこと、久しぶりにHPを更新しようとパソコンに向かって作業をしているSun Setさんの部屋のインターホンが鳴らされた。
(なんだろ? また新聞の勧誘かな?)
 程度にしか思わず、素直で純真無垢で空想好きのSun Setさんは扉を開ける。
 そこには人のよさそうなやたらと華奢なおじいちゃん。風が吹いたら飛ばされそうなくらい痩せている。
「あ、あのー、NHKのものですがー」
「え? あ? ええ!?」とSun Setさんはなぜかしどろもどろになってしまう。
 NHKの集金なんて、自分の人生には無関係なものだと思っていたのだ。
 突然、現実に引き戻されたような気がして、驚いてしまう。さっきまで森の動物たちと一緒に楽しいパーティをしていたような気がするのに、いまではくま吉もさる江もモグラのモグたんもみんなどこかに霧散してしまった。
 そのかわりに、悪い魔法使いのような鉤鼻のおじいちゃんが立っている。

 不思議なことに、Sun Setさんは一人暮らしをはじめてもう9年になろうというのに、いままで一度もNHKの受信料を払ったことがなかったのだ。基本的にあんまり部屋にいない生活を送っていたので、いつもニアミスを繰り返してきたのだろう。
 そして、あえて電話をかけてNHKの人にきてもらうのも何なのでそのままにしていたのだ。

 ここで余談になるが、Sun Setさんは本当にテレビをほとんど見ない。
 NHKは、大袈裟にではなく、まったく見ていない。
 たとえば、この1ヶ月の間に見たテレビ番組を挙げると、

「ガキの使いやあらへんで!」
「進ぬ! 電波少年」
「おしゃれ関係」
「カウントダウンTV」

 くらいだ。しかも毎週このラインナップを見ているわけでもなく、2度くらいだ。
 つまり、冷静に考えてみるとこの1ヶ月は4時間ほどしかテレビを見ていないことになる(ニュースは主に新聞とネットから)。
 ちょっと書いていて情けなくなるようなラインナップ。
 そこにNHKの文字はない。
 それでも、テレビがある限り、チャンネルを合わせればNHKが映る限り受信料は払わなければならないものらしい。しかも、いかにも人のよさそうな、そういうおじいちゃんを勧誘員にしたてあげるなんて日本放送協会もなかなかの知能犯だ。
 結局、支払うことになった。
 今度からは口座振替になるそうだ(この初支払から口座振替に繋げる2連コンボも見事というほかはない)。
 やれやれ。

 そして、NHKのおじいちゃんが帰っていった後、傷心のSun Setさんの肩を叩く手が。
 振り返ると、そこにはくま吉がいて無言でSun Setさんに向かって頷いている。

(ワタシはすべてわかっているよ。辛かったろう。ああ、辛かったろう……)

 無言のくま吉がそう言っているような気がしてSun Setさんは目頭が熱くなるのを感じる。

「くま吉っ!!」

 ひしと抱き合う一人と一匹。
 くま吉はお父さんの匂いがする。

 すると、さる江もモグたんも、

「Sun Setさん!」
「Sun Setくん!」

 と足元にひしと抱きついてくれる。

「さる江……モグたん……みんな……」

 森の動物たちの友情に必死に涙をこらえるSun Setさん。
 NHKへの支払はすることにはなってしまったけれど、何物にも変え難い友情を再確認することができたのでした……。


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 ……って、今日はじめてDaysを読んだ人は、かなりひきますか? コレ。


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 一応心配なので補足。

・僕は基本的にはまっとうに働いています。
・マジメですよ、マジメ(強調)。


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 お知らせ

 宇多田ヒカルの「Traveling」のビデオクリップ、すごくいい感じですね。
 個人的には、かなり好きな感じなのです。

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 普通っぷりを強調しておこう。「Traveling」のビデオクリップが好きなのは本当だけど。


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