Sun Set Days
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2002年02月09日(土) 熊本出張

○訂正

 何を書いても言い訳になると思うのだけれど、6日のDaysを書いていたときには本当に眠たかったのだ。よく考えなくても2日で5時間くらいしか眠っていなかったし、パソコンルームは薄暗かったし、キーボードを叩いているときにも本気で何度も落ちかかったくらいだし。
 気づいた人はいるのだろうか?


※6日のDaysより。


(誤)ただ、途中22:00から1時間は休憩。「プリティ・ウーマン」休憩だ。

     ↓

(正)ただ、途中22:00から1時間は休憩。「プリティ・ガール」休憩だ。



 さっき読み返してみて、すごく恥ずかしくなってしまった。
 なんだか、プリティ・ウーマンの主題歌が流れてきて、リチャード・ギアとジュリア・ロバーツが微笑んでいるシーンを想像してしまった……ちがうちがう。
 一瞬、修正しようかなと思ったのだけれど、まあこれも睡眠不足のエピソードのひとつとして、残しておこうと思う。


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 ここ数日間の話。

 7日(木)。

 伊丹空港から熊本空港へ向かう飛行機の中で、飛行機に乗るのがはじめてという中年の女性と隣になって、少し話す。
 陽気な関西女性で、「怖いわー」を連発。「大丈夫ですよ」とかいろいろ言う。
 飛行機で隣になった人と話すことってなかなかないのだけれど、たまにあると面白い。
 
 熊本に降り立ちビジネスホテルに荷物を置いてから、私服に着替えて散歩に出掛けてきた。
 別に観光地をめぐったわけではなく、普通の街並みをただ黙々と歩いていただけの散歩。
 たとえばこれがいま住んでいる街の近くだと言われても疑問を抱かないような、日本中どこにでもあるような店舗の並んだ道路を1時間以上歩いていた。
 革靴だったので、最後には足が痛くなってしまうくらい。
 最近慌しかったから、歩くことでバランスをとろうとでもしていたのかもしれない。
 最初は散歩に出ようって思ってホテルの外に出たわけではなくて、コンビニにでも行こうと思っていたのだ。
 それでも、結局は歩き始めていて、交通量の多い道路をどんどん進んで行った。よく言われる歩いているって感じの歩き方で。
 歩きながら、まったく地理感覚のない街を、目的地も決めずにやみくもに歩き回るのは、精神衛生上は好ましいことなんじゃないかと思っていたし、そういう感覚を久しぶりに思い出してもいた。
 ただ「歩く」ために「歩く」ことって、日々の中ではつい遠くに押しやられてしまう。
 たいていの場合は、どこかへ向かうために「歩いている」のだ。気がつくといつも。

 歩いている途中、遠くにTSUTAYAの看板を見つけたので中に入ってみた。そのTSUTAYAはSELL CDも取り扱っている店で、壁面に幾つかの視聴機が並んでいた。
 そして、何気なく視聴したCDを購入してしまう。

 その、視聴して購入を決めたCDはberryというアーティストのミニアルバム「TIME for CHANGE」。福岡出身の22歳で、紹介文を読むとインディーズとメジャーの中間くらいに位置している女性アーティストみたいだ。曲は結構荒々しくドラマチック。この人がこれからブレイクするのかどうかはわからないけれど、いま聴きながらこれを書いている。今回の出張の歌に決定。

 TSUTAYAとは違うCDショップもみつけて入ったのだけれど(散歩の途中、大きい書店とCDショップにはとりあえず入ってしまう)、その店ではなんとアラニス・モリセットの新曲のビデオクリップを流していた。思わず店の人に、アルバムはまだ発売していないことを知っているのに「この曲のシングルとか出たんですか?」と勢いよく訊いてしまう。まだ出ていないとのこと。店内で流していた映像は販促用のものだったみたいだ。
 でも、かなりよい曲で、ずっと画面の前で聴き入ってしまった。
 僕の普段聴いている音楽の主だったジャンルとは違うのに、僕はアラニス・モリセットがかなり好きだったりする。
 目がとても強くて歌声が力強くて、身体の芯から発せられるようなパワーがあって。
 思わず目を離せなくなってしまうのだ。ひきつけられてしまう。磁石のような。
 今回の新曲のクリップは、かなりよい感じだった。
 今月下旬に発売されるアルバムはきっと間違いなく購入してしまう。

 それから、大きなアーケードも歩いたし、小さな川にかかる橋も渡ったし、狭い商店街も通り抜けた。
 かなりの距離を歩いた。
 そして最後は、路面電車に乗って帰ってきた。
 路面電車は接触の関係なのか途中何度か車内の照明が一瞬すべて消えてしまうのだけれど、乗客たちはそれに驚きもせずにつり革につかまったり座席に座っていたりした。
 そして僕は、路面電車の照明がカチッという音とともに真っ暗になってしまうたびに、いちいちふしぎな感じだって思っていた。
 数年前に同じ路面電車に乗ったときにも、やっぱり同じことを思ったのだ。そして、そのことを僕は再び照明が一瞬消えるまで思い出せないでいた。
 そういうのって、なんだか不思議だ。当たり前のことなのかもしれないけれど、いろんなことをどんどん忘れてしまうのだなって思った。
 大切なことも、そうでないことも。

 路面電車の中から見る熊本の街は、随分と遠い場所であるように感じられた。
 もちろん、実際にも遠いのだけれど。


 8日(金)。
 朝から夜まで仕事。
 ホテルに帰ってきて、夕食もとらずに眠りに落ちてしまう。


 9日(土)。
 熊本での仕事が終わり、22:00過ぎに後輩の車でビジネスホテルまで送ってもらう。
 そして、少ししてからホテルの近くにある地元の名産品がたくさんある居酒屋に1人で行ってきた。
 とりあえず仕事が終わったということで。
 1人だったのでカウンターに通されて、まずは中ジョッキを頼む。これは僕にとっては本当に珍しいことなのだけれど、そういう気分だったのだ。
 それから、「馬刺し」と「馬」の握りずし、そして日向鶏のモモ肉焼きを注文する。
 熊本、あるいは九州の名産を注文する典型的な観光客的頼み方(まあ、日向鶏は宮崎だけれども)。

 料理は美味しかった。
 馬刺しは生臭さを打ち消すためにしょうがやネギなんかがたくさん用意されていて、さしみしょうゆは西日本特有の濃い口のもので、そのためかそんなに生臭さは感じなかったし、日向鶏のモモ肉焼きは大きくて身がしまっていて食べ応えがあった。
 でも、握りずしに「まぐろ」「はまち」なんかと並んで「馬」って書いているのにはちょっとだけ驚いてしまったのだけれど。 
 そして、空腹へのビールは本当に破壊力が大きくて、かなり真っ赤になってしまう。
 お酒を飲むというよりは、飲まれているという感じだ。
 たった一杯だけなのに。


 そして、10日は移動。


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 お知らせ

 新大阪の地下にある書店で、何冊かの本を思わず買ってしまいました。
 まだ読んでいないのがたくさんあるのに。


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