Sun Set Days
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| 2003年11月11日(火) |
2003111101 |
今日は仕事が終わって部屋までの道を歩いていると、携帯電話が鳴った。 見てみると、札幌に出張に行っている後輩からで、とりあえず「どうした?」と出てみる。 話の中で、「寒い?」と訊くと、後輩はうろ覚えの北海道弁を使って、「なまら、しばれるべやー」と言っていた。 「なまらしばれるべや」というのは、「とても寒くて身体の芯から凍えそう」というようなニュアンスの言葉。 やれやれと思いながら、後輩が札幌を楽しんでいるようで(ただ、「す○きの」を楽しんでいるようにも感じられたのだけれど……)、とりあえずまあよかったのかなとは思った。地元に行っている知り合いが、地元のことをけなしたりするのはあんまり嬉しいものじゃないし。「すす○の」を絶賛されてもどうかとは思うのだけれど。
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以前にも何度か書いたことがあるのだけれど、毎日仕事から帰ってきてインターネットを覗く日には必ず見るサイトがある。そのうちのひとつが「ライブカメラ小清水原生花園」で、北海道東部にある原生花園近辺を映し出しているライブカメラだ。このページでは、過去24時間の画像を定点観測のように見ることができて、ここ数ヶ月はたいてい16:00をまずクリックしてみる(部屋に帰ってくる時間だと、すでに真っ暗なのだ)。ここ数週間で16時の空の色はだんだん夜に近づいていて、もう少ししたらクリックしたときにはすでに日が暮れているという時期になるのだろうということを思う。 本当に、毎日のように(インターネットに繋ぐときには必ずと言っていいほど)覗いているのでそのライブカメラの映像にも大分慣れているはずなのだけれど、それでもやっぱり思わず見入ってしまうような雲や、空の色のときがたくさんあって、僕の画像保存フォルダには、それぞれの日付の、何枚かの画像が保存されている。たとえば、今日なら「2003111101」というタイトルで保存されているのだ(もちろん、2003年11月11日の1枚目という意味)。 それらの画像の中には、晴天も、曇りも、雨の日もあって、それぞれの空の下、同じように花園沿いの道路が続いているのを確かめてきた。横浜にいながらにして、道東のなんでもない道路をずっと見ていることができるのだ。別に役に立つことは何もないのかもしれないけれど、いまではその道路を眺めることは個人的にはとても大切な日課になってしまっているし、その道路は特別な場所になってしまっている。いつか、いつになるのかもぜんぜんわからない遠いいつか、その道路を実際に訪れてみたいなとぼんやりと思ってさえいる。そして、ライブカメラに向かって手を振ってみたりするのだ。ほかの人には意味がないけれど、個人的にはちょっとだけ特別で意味のあることをするときのようにして。 本当に、世界にはたくさんのライブカメラがあるけれど、こんなふうにしっくりとくる風景を映し出しているところはなかなかない。 けれども、それはいま思えば最初からそうだったわけではなくて、何度も見続けているうちに、少しずつそうなっていったのかもしれないと思う。 星の王子様に出てくるバラの花のエピソードみたいに。
【ライブカメラ小清水原生花園】
http://www.stv.ne.jp/webcam/koshimizu/index.html
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お知らせ
パソコン19900円の騒ぎのニュースを見て、同僚たちと結構盛り上がりました。
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