Sun Set Days
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2004年07月14日(水) 『ウォルター少年と、夏の休日』+ショッピング・センター

 先日の1週間ぶりの休日には、一人でドライブに出掛けてきた。車が届いてからまだ一月と経ってはいなくて、練習がてらある程度長い距離を走ってみたかったのだ。
 ドライブにはやっぱり目的地が必要ということで、車で1時間半ほどのところにある大きなショッピング・センターに行くことにした。ホームページでどんなテナントが入っているのかを確かめ、シネマ・コンプレックスにレピシエなども入っていることを確認する。
 ちょっと朝に用事を済ませ、出発したのは11時少し前。天気は快晴で、ドライブ日和と言えばそんなふうに言えるような感じだった。

 ドライブは楽しかった。カーナビをつけてあるので道に迷うことはなかったし、チェンジャーからはお気に入りの音楽が聴こえてくる。ハンドルを握る手はまだ少し緊張していたけれど(何しろ5年ぶりの自分の車だ)、それでも少しずつリハビリしているように、車を運転する感覚のようなものが戻ってきていた。

 途中いくつかの青い看板を超えて、ナビの音声案内に従う。時間はあるのだからと下道優先で走っていたのだけれど、市街地を抜けるとすぐに田舎の畑が広がっていたり、あっという間に通り過ぎてしまうような小さな町を越えていくのもまた感じがよかった。昔子供の頃に、北海道の地方をドライブしたときに感覚が似ているかもしれないと思った。

 1時間半かかってその大きなショッピング・センターに到着した。屋外の駐車場に車を停めて、一度大きく伸びをする。緊張していたのか、肩が凝ったような感じがしたのだ。随分と気温が高く、暑い。
 まずは建物に向かって歩いて、外にあるシネマコンプレックスの上映時間案内を見る。『スパイダーマン2』を観ようかなと思ったのだけれど、ふと20分ほどで上映開始になる『ウォルター少年と、夏の休日』という映画が目に入った。『シックス・センス』の子供に、『サイダーハウス・ルール』のラーチ役をしていたマイケル・ケインの姿も見える。感動できる佳作といった雰囲気で、地方のショッピング・センターに来たのだからこういうひそやかな感じの作品を観ようかなとなんとなく思ったのだ。

 そして、その何となくは「あたり」だった。地味に面白く、久しぶりにいい映画を観たと思えるような作品だった。パンフレットによると「14歳の少年が本物の大人の男たちに出会い、成長していく物語」なのだけれど、古きよきといった言葉がぴったりくるかのようないい映画だった。
 映画が終わってから売店でパンフレットを買ったのだけれど、そのとき後ろにいた同じ映画のパンフレットを購入したおばさんが、「いい映画だったわねえ」とうっとりと話しかけてくるくらいにはいい映画だった。
「そうですよね。よかったですよね」と僕は答え、おばさんは「子役の子もかわいかったわねえ」と言った。「叔父さん二人もよかったですよ」と再度僕が言うと、「ええ、本当にそうね。ウェスタンもかかっていたし、本当によかったわ」と再びうっとりしたように言った。
 見知らぬ人に思わず話しかけてしまうくらいよかったということなのだろう。そういうのって気持ちとしてはわかるような気がする。
 それにしても、そんなふうに話しかけられたりすることが多いので、悪人には見えないのかな? となんとなく思う。
 でも、そのショッピング・センターにドライブがてら行かなければきっと観ない作品だったと思う。そういう意味では偶然に感謝。


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 映画を観終わった後大きな書店で本を購入し、CDストアでCDを購入する。ショッピング・センターは2核1モールの典型的な郊外の大型ショッピング・センターで、採光も考えられており、非常によくできたつくりだった。シネマ・コンプレックスもあるし東京に行かないとないようなテナントが並び、地方にこういう店があったら確かに暮らしには便利で役に立つし、娯楽にもなるよなと思う。RSCで食品も扱っているので本当の意味で暮らしに密着というわけにはいかないのだけれど、それでも便利だよなとは思う。
 帰り際にはレピシエで紅茶の葉を購入する。いま住んでいる町にはレピシエはなかったので、これは重宝するなと思いながら。

 帰りは夕方になってしまった。再び1時間半の道のりを帰ろうとしたのだけれど、夕方の渋滞に巻き込まれ、結果として2時間ほどかかった。
 けれども、そういうのもまた醍醐味だとは思えた。

 またどこか目的地を決めて、ドライブに出掛けようと思う。


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 お知らせ

 今日は後輩と一緒にご飯を食べに行きました。カルボナーラを食べたのですが、とても美味しかったです。


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