つくづくボクは価値のない人間だと思い知らされる。 ボクの持っている知識は誰もが習得可能で、さして高度なものではない。最近、知識の幅が広がって、自分の教養がどれだけ狭いか思い知った。
ボクはバイクに乗るのが下手だ。そんな事はわかっている。ボクは基本的にあらゆる事に関して鈍くさい。だから、時間をかけてじっくり考えてから動く。あるいは、動き出しても最初は一つ一つ確認しながら手順を踏んでいく。
その他にもたくさんあるのだけれど、ボクが持っている価値観なり才能と言うものはどうやら他人に本当に評価される類のものは何一つないようだ。
いや、そもそも他人に評価されようという発想が間違いなのだ。自分の思うような評価を他人がするはずがないのだ。
それはともかく、ボクはまだ一縷の望みを抱いている。ボクは誰かにとって価値のある人間なのではないかという期待を抱いている。しかし、ボクがいなくなって誰がこまるというのだろうか。多分、さして状況は変わらない。
誰かがボクの価値を認めてくれると期待している。だから、ボクは自らその期待を断ち切るために一人になろうと思う。ボクには何も価値なんてないことを、明確に確認しようと思う。
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