徒然へたれ日記
鈴村 凛音



 うわさのなんたら

■うわさのホニャララ(死語だろう)
つい最近、ボスからにやりと笑って「読む?」と渡された本があります。その名も
「うわさの神仏」。
…………なんてイカガワシイ……もとい興味深そうな題名なんだ!!(笑)
紹介しておきますと、というか是非とも紹介しておきたい本なのですが、(一応)ホラー作家の加門七海氏著、集英社文庫より刊行されているエッセイ……なのか? な本です。いや、実際分類に困るんですよ、あれ。と解説に書いてあった(でもホントに困ります)。
いつだったか、ボスが「読む本がもうない」と喚いたので二人して某大型書店を彷徨っていた時、何を思ったかボスが表紙に惹かれて買った本(笑)。いや、表紙からして怪しいんですよ!! ボスがまず見つけたのは2の方なのですが、「こっち来てこっち!!」と呼ばれてずずいと見せられたのが運の尽き。書店内で笑いのあまり蹲ってしまいました。いやー、どんな表紙なのかはご自分でお確かめを(笑)。言葉じゃ言い表せない!!
しかし表紙がおかしけりゃ内容もまた凄い、というかおかしい。いろんな意味で。加門氏のまえがき曰く、「私は幽霊や神様の噂話の追っかけ記者だ」。……パパラッチですか?(笑)
内容的には、幽霊やら神様仏様やら、果てには陰陽師や妖怪まで、自分なりに調べてエッセイ(?)にまとめていたり、そういう場所に実際に取材に行った時のルポだったり。
………いや、おかしい、おかしいですよ加門さん!!(笑)←誉め言葉です。
っていうかどうやってあんなに調べてるんですか!? もうやたらめったら詳しいんです。「ミーハーだから」と言ってらっしゃいますが、はっきりいってミーハーごときじゃあそこまで調べられませぇん。完敗です(何の勝負)。師匠と仰ぎたいくらいです(をい)。
しかしそれを、なぜあそこまで面白おかしくオトせるのか……(笑)。
たとえば。
日本神話のお話がありました(どっちかっていうと神社が好きらしくって、日本神話にやたら詳しい。いや、他のに関してもあそこまで一人で調べられる人は居ないと思う)。その中でも一番ウケたお話を一つ。
皆様、天照大神の天岩戸伝説は知ってらっしゃいますね? アマテラスさんがスサノオさんだかにちょっかいだされて(?)「もういや、もうしんないわっっ!」と天岩戸に閉じこもっていったところ、回りの神様たちが困りに困って、結局ウズメさんが岩の前で踊ってアマテラスさんが「ちょっとだけ……」と顔をのぞかせた所で怪力の神様が一気に岩を開いてアマテラスさんを出したという(頭の悪そうな説明だ……)。
さて、皆様考えてください。色々な説があって、アマテラスさんは男という説もあるらしいですが、一般的に知られている伝承上、アマテラスさんは女性です。…………なのになにゆえ、1人で岩に閉じこもるときに、他の神様が数人掛かりでもぴくりとも動かなかった岩を1人で動かし、あまつさえ元祖お立ち台(と勝手にウズメさんを私は呼んでいる)が踊っているの見たさに、力の神様でさえ中々動かせなかったでっかい岩をたった一人でちょびーっとだけ簡単に開けちゃえるんですか!?(爆)
おかしい。たしかにおかしい。昔の人はなぜ疑問に思わなかったんだろうか。いや超常の力で動かしたのよといわれたらおしまいなんですが、絵とか見てたらあきらかに自力。そりゃおかしい。だって女。男でもてこずった岩を何故動かせる。
加門さん曰く、「そんなマッチョな女神は見たくない」だそうです。でもたったそれだけで男説を主張しないで下さい(笑)。いや、他にもいろいろ根拠は勿論あるんですよ? たとえばウズメさん。彼女、上半身裸で踊っています。そんなの女が見たいでしょうか。男の方が(いやだけど)説得力は確かにある。加門さんそこにも着目。っていうか、読むまでそんなこと微塵も疑問に感じてなかったよ俺(笑)。すごいです、やっぱ師匠です(何)。
他にも仏様になる条件とか色々面白いネタの宝庫でしたが、それは是非とも自分で読んでお確かめをv 心惹かれるでしょう!?(笑)さ、今度買おう(爆)

2002年11月01日(金)
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