闇の底に...Cuckoo

 

 

眠りの海 - 2004年09月16日(木)

目が覚めているのか寝ているのか
分からない瞬間がある
それは寝起きじゃなくて
寝付く瞬間じゃなくて
真昼だったり
飲みに行った先だったり
体温じゃなくて周りの空気が
丸く丸くほんわか熱くて
1歩足を出すとちゃんと歩けるのに
立ち止まると浮き上がる感じ。


おとつい別れた彼氏が
昨日の夜やってきて
窓の外の道端で
泣きそうな顔しながら立っていて
何度も何度も謝って
なんで謝っているのかあたしがわかんなくなって
深夜1時に外に行き
そのまま車に乗せられて
ファミレス行ってお祝いのケーキを食べると言われて
なんのお祝い?なんて聞かなかったけど
そういや付き合って11ヶ月目なんだと思い出した。

すっかり眠る気だったアタシは
部屋着のまま
タバコすら持ってなくて
そのままついていったファミレスの中で
『千円しかなかった…』
情けない顔して言った彼に苦笑した

前から約束していた日帰り旅行まで1週間
別れたことで中止になったけど
次の日から旅行だけは行こうとメールで言われてて
それはどうかと思っていたけど
夜の懇願で行くことになる
結局そうして元に戻ったってわけだろう

些細な事ですぐ逃げ出そうとするアタシは
『継続』という言葉を忘れているのかもしれない
自分の事で一生懸命な彼は
離れようとすると必至で繋ぎとめようとする
そんなアタシ達は常に不安定で
もう1年にもなろうとする付き合いは
常に別れがつき物で
下手したら週に何度も別れては戻る
そんなときは深夜に必ずやってきて
不安そうな顔をしてアタシを見上げる
そして次の日は必ず
アタシは眠くて立っていられない。


眠たい
ベットにもぐりこんで
全ての音を遮断して
ただ眠りたいだけなのに
こんなにも騒がしい世の中は
アタシを眠らせてはくれない
テレビをつけたら
人が人を殺す話ばかり
夜になれば
寝不足という代償を土産に
彼がアタシを抱きしめにくる

静かな時間はどこにも存在しない

海の中にしか。




               水鳥。


...




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