【読書記録】五條瑛「心洞」 |
ストーリー:”御上”からの命令で”鳩”を探すヤスフミ。尻尾をなかなかつかませない鳩にやきもきしながらも、エナの笑顔に励まされ、必死で鳩を追う。一方、彼に拾われてキャッチガールをして日々をすごすエナに、仲間の突然の失踪・そして死。追ってはいけないとどこかで感じ取っているのに、追いかけずにはいられないヤスフミ。そして知らぬ間に巻き込まれてゆくエナ。出回り始めたファービー、そして鳩の行方。ヤスフミとエナが最後にたどり着いた先には…。
革命シリーズ第三弾。今回はヤスフミとエナの視点から物語りは進んでいきます。ヤスフミが出会ってしまった人物と事件は、彼にどう影響するのだろう、そしてどうエナにつながってくるのだろうと思いつつ読んでいたのですが、両者ともにあまり歩み寄らないので、二つの物語を読んでいるような気持ちにもなってきます。けれど交錯する人物は、確かにひとつの物語だと感じさせる象徴。それにしても、あの人があんなにどす黒く表現されていることに驚きを感じました。あの時はそんなに黒々しくはなかったのに、こちらでは相当ですね。まるで蛇のよう…。 NO.21■p276/双葉社/03/06
|
2007年11月17日(土)
|
|