【読書記録】恩田陸「蛇行する川のほとり」

ストーリー:学内でもみなが憧れる先輩、香澄と芳野に夏の休みを一緒に過ごそうと誘われた鞠子。喜ぶ彼女の前に現れた少年は「行くな」と警告するものの、鞠子は合宿に参加する。絵を作り上げるという作業をこなす中で交わされる会話。そしてそれぞれが持ち合わせた過去の記憶。あの時何が起こったのかが、今少しずつ紐解かれる。

お勧めされていたものの、タイトルがどうしても堅くて近づけなかったのですが、いざ本を手にとって見ると、とても愛らしい少女が四人ほど。そしてピンクの表紙には綺麗なフォントで飾りまであり、いい意味で拍子抜けした記憶があります。
・・・わわ、記録が途切れておりました;とにかくタイトルからは連想出来なかった少年少女の夏のひと時がとても恩田さんらしく表現されており、そこに潜む過去との融合具合がとても素敵でした。だからこそ、読み終わったときにはこのタイトルにほぅっとため息が漏れ、すごく面白かったなとおもいました。何も前知識なく、手にとってみてほしい一冊です。

NO.25■p316/中央公論新社/04/11
2007年12月15日(土)

ワタシイロ / 清崎
エンピツユニオン