【読書記録】佐藤多佳子「サマータイム」「九月の雨」

ストーリー:プールで見かけた男の子・広一には、左腕がなかった。けれど彼の輝かんばかりの生き生きとした様子に惹かれた進は、さらに楽しそうにピアノを弾く彼を見て、ピアノが弾けるようになりたいと思うようになる。姉の佳奈も彼女なりに広一と接するが・・・。

単行本の『サマータイム』が借りられなかったので、元の「サマータイム」と「九月の雨」を借りてきました。児童書だけあって文字も大きく、とても読みやすい内容になっています。私は、『黄色い目の魚』を先に読んでいるので、表現においてはやはりデビュー当時のまだかたい雰囲気を感じました。しかし広一の家庭状況、進が広一から受けた刺激、そして佳奈が垣間見せたものは佐藤さんの独自の色をしていて、この雰囲気が著者の魅力なのだろうなと思います。

NO.26■p108/偕成社/93/05
NO.27■佐藤多佳子「九月の雨」
2007年12月16日(日)

ワタシイロ / 清崎
エンピツユニオン