【読書記録】「極上掌編小説」

NO.005■p304/角川書店/06/10
どの角度から見ても赤い珍しい装丁が目を引く、30人の作家による掌編小説。現代小説を読むようになって5年はたつけれど、まだ半分程度の方しかお名前を知らなかったのはジャンル的な問題もあると思う。著者たちは何かしらの賞を受賞するなどしており、おお!っと思うようなバラエティ豊かな顔ぶれと作風。短いものは見開き2p、長くても10p程度だろうか。とても読みやすく、作家の作風を感じるには面白い一冊になっていると思う。
今まで読んできてまさにらしい作風だと思ったのが石田、歌野、大崎、重松。(敬称略)石田氏は現代の捉え方、歌野氏は起床転結の運び、大崎氏はほんわか穏やかなのにどこかわくわくする雰囲気、重松氏は人間の情のよさを、それぞれ発揮しているなと感じた。

>作風が気になって、ほかの著書も読みたくなった著者は以下。
佐伯一麦さんは、とても目の前の情景描写がありありと浮かぶ文章が
佐野洋さんは、落とし方がわりと好みで
高橋源一郎さんのシュールな落ちから興味がわき
橋本治さんはリズムがよくて、普段からこういう作風なのか気になり
古川日出男さんは、ベルカ〜の作者で発想が面白い!
吉田篤弘さんも発想と世界観・空気がきれいだなぁと。

佐伯さんは今になってじわじわと世界観が理解できるようになってきたよう感じたので、今後また読んでみたいと思います。
もともとは吉田さんの著書を探していてたどり着いたこの一冊でしたが、吉田さんの著作はもとより、全体的にきゅっとまとまっていて、ちょこちょこ読むのが苦ではない方にはお勧めです。

--------以下アルファ事項
チャット終了しました!文字チャットのレンタルルームは、重かったり動作があやしいところが多く、絵チャを引っ張り出してきたので、もしかしたら少しどっきりされた方(もしくはいやな思い?)もいらっしゃるかなぁと後になって気がつきまして、お詫び申し上げます。とりあえず、季節のお休みごとにチャットをしたいなぁという思いはあるので、また夏ごろにでもお話できればと思います。…そういえば、お勧めの本とかもよかったら教えてください。最近本当にあまり開拓していなくて、この本をよんであららららと思いまして;拍手おいておくので、ご利用くださいませ。
2008年03月09日(日)

ワタシイロ / 清崎
エンピツユニオン