みかんのつぶつぶ
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2003年02月10日(月) Forget me not

眠れない。部屋が暗いと、眠れない。

泣ける。とてつもなく涙が出る昼下がり。

動かない。梅の花が漂わせる切ない切ない香りに歩んでいた足が止まった。


夕暮れには、
どこまでもどこまでも歩いていたくなる。
トボトボトボトボトボトボ、足音がするくらいにどこまでも。
ずっと歩いていたら、私は私の行きたい先がわかるような気がするんだ。
家に、帰りたくない気分。


なぜだか、ひたすら悲しいんだわ。



息子の受験日だった。
あと四校。



娘が泣いている声を思い出して。
わぁわぁ泣いていた顔を。
お父さんの作った唐揚げを食べたいって言ったから。
がんセンターのある街へ、久しぶりに遊びに行ったという。
何にも変わってなかったよ、って。
街はあの頃のままなのに、
お父さんはいないんだと思ったでしょうか。
友達と歩きながらきっと、娘は心のなかで泣いていたんだと思う。

お父さんもきっと、泣いてるね。
あいちゃん、あいちゃんって。


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