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みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
![]() ゴトゴトと電車に揺られながらお墓参り。 ポカポカ日差しが窓から暖かくて。 休日の車内は行楽地へ向かう人で混雑していた。 環状8号線も大渋滞。 普段から混み合う道ではあるけれど、一層の渋滞ぶりだ。 みんな、何処へ行くんだろう。 いつもはポツンとひとりきりの墓地内も、 今日はあちこちの墓前に人影があり。 でも、 やっぱり寂しいことには変わりない。 花を供えお線香を焚き、煙草を一本点ける。 手をあわせながら、 こんなに早くキミがここに入るなんて、と心のなかで呟く。 去年は娘と一緒に、桜散る境内でお茶を飲んで帰ったのだった。 今日は、紅梅が咲き乱れる書院の庭を写し、 桜の蕾膨らむ加減を見上げながら日差しを浴びた。 静かに静かに。 帰り道、いろんなことを想いながら電車に揺られていた。 向ケ丘遊園前のホームを通過する特急の窓から、 家族4人でホームへ降り立った遠い日の姿を投影していた。 ここも、もう閉園してしまったのだよ。 キミが逝ってしまってから、世の中にはいろんなことがあってね。 キミが信頼していた息子は、高校を卒業したよ。 そして大切な大切な娘は、毎日明るく過ごしているから。 どうか、心安らかに眠ってください。 どうか、子ども達を守ってください。 キミと一緒にいた季節、 ただ噛み締めて、私は生きていく。 ありがとね。
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