みかんのつぶつぶ
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2003年05月15日(木) 抑鬱



危険から守られることを祈るのではなく、
恐れることなく危険に立ち向かうような人間になれますように。
痛みが鎮まることを祈るのではなく、
痛みに打ち勝つ心を乞うような人間になれますように。
人生という戦場における朋友を求めるのではなく、
ひたすら自分の力を求めるような人間になれますように。
恐怖におののきながら救われることばかりを渇望するのではなく、
ただ自由を勝ち取るための忍耐を望むような人間になれますように。
成功のなかにのみ、あなたの慈愛を感じるような卑怯者ではなく、
自分が失敗したときに、あなたの手に握られていることを感じるような、
そんな人間になれますように。

ルビンドラナート・タゴール『果実採り』より


死が近いということを、そっと感じるときがあったのかも知れない。
彼なりの覚悟や想像があったかも知れない。
そして現実的な問題で悩んでも悩んでもまわりは患者扱いしかしてくれなくて、
労働者として失格とみなされているという焦りと怒りもあったのではないだろうか。
そのために心の平衡感覚を失ってセレネースを処方される事態になったのだろう。
励ましてはいけない、もっと明るいことを考えようなどと言われるのは残酷すぎる状態。
いくら仕事も家族も万全な体制になっているから安心しろと言い含めたところで、
彼にはもうそんなことは遠い世界のことになってしまい、ますます疎外感を味わうことになったのではないだろうか。
自分がいなくても動いている世界。必要のない人間なのだと。
そして罪悪感。何もできない役に立たない、努力が足りないから病気が治らない。
動かない身体を抱えてこれから生きることの不安と、
治療の効果が出ないということへの結果、デッドラインが近づいているという恐怖。

生きていくのも地獄
死ぬのは・・・?



仕事へ行くという日々は、
これから私は半永久的に継続しなくてはならないということで、
それはこれらの日々と決別するということになるということで、
大げさだと笑われるかも知れないが、でもとっても重要なことで。

時間を動かすことへの恐怖がある。
それはきっと、
私がとっても死を恐がっているということに違いない。
そして、より良くこれからを生きていきたいと切望もしているということ。













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