uchie◎BASSMAN’s life

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2004年09月06日(月)
■モッズスーツの仕立て屋

最近仕事でスーツが必要になり探していた。しかしデパートなどでどんなブランドを見ても好きな感じのものはなく、ポール・スミスさえ以前のようなブリティッシュさがまったくないのだ。(どうしたんだオリジナルモッズのポール・スミス!)また店員はこちらの希望を無視したものを勧めてくるひとばかり。もううんざりだ。特に丸井に入っているブランドの店員はみんな最悪だ。
仕事なのだから適当に安いスーツで、という考えもあるが、やはり普段サラリーマンを見ていて、ああはなりたくないなと思うのである。もちろんみんなビジネススキルとかビジネスマナーとかあるんだろうけど、だらしないスーツとか流行を追ってるだけの若いひとを見ると、中身も結局そんなもんに見えるし実際ほとんどそうで、できればなるべく係わり合いたくないなと思うのだ。だからこそこんなどうしょうもない世の中を変えたいと思っているのだが。
最近では日常のオンとオフの使い分けという考え方が流行っているが、僕にはそれはできないのだ。僕はいつでもオンの状態でいたい。どんなときでも僕である必要がある。
というわけで5年振りぐらいにモッズスーツをオーダーしに行った。
梅丘に都内でも数少ないモッズスーツの仕立て屋がある。1999年までにこの“洋服の並木”でスーツを3着とジャケットなどをオーダーしていて、よくライブの衣装にしていた。
相変わらずの店構えで、店内に入ると生地が山積みされていて初心者が一人で行くとたじろぐであろう光景になっている。生地を物色していると、驚いたことに店のご主人はなんと僕のことを覚えていたのである。
「バンドはまだやってるんですか?」
と話しかけてきてくれた。記憶力に感服すると、
「真面目に仕事やってるからね!」と笑っていた。
彼は、僕の住んでいたところも今までオーダーしたスーツのこともよく覚えていたのだ。ミッシェルをはじめとするたくさんのバンドが衣装を作りに来ているというのに。
今回もご主人と相談しつつ、細かいディティールとシルエットを指定した。生地から選んでデザインを考えて、オーダースーツというのは本当に楽しいのである。一度味わうと止められない。
ブランドで買ったら10万円はするようなデザインになった。
仕上がりが楽しみである。